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「はぁ……」
今日も帰り道、思わずため息が出てしまった。
颯真のことが頭から離れない。なんだか最近、微妙に気まずい気がする。
実は、ついさっき、颯真が**ある女の子**と話しているのを見かけたんだ。
その子は、クラスでも目立つ存在の**高山愛梨**。
美人で、おっとりした雰囲気を持っているけど、どこかしっかりしていて、颯真ともよく話しているような気がしていた。
「……まさか、あの子、颯真に気があるのかな?」
思わず心の中で呟いてみるけど、すぐにその考えが頭から消えた。
でも、モヤモヤした気持ちがどんどん膨らんでいくのを感じていた。
***
家に帰ると、リビングでみんながすでに集まっている。
大和が千奈とどう接すればいいか悩んでいる話に、メイキングタイムが続いていた。
「ねぇ、萌音、今日どうしたの?」
美桜が心配そうに聞いてくる。
「えっ、なんでもないよ。」
「ほんと?なんか元気ないみたいだけど。」
「うん……ちょっとね」
正直に言うのも恥ずかしいけど、あの愛梨ちゃんと颯真が楽しそうに話してるのを見ると、なんだかすごくモヤモヤしてしまう。
「もしかして、颯真のことが気になるの?」
有紗がちょっとニヤニヤしながら言ってきた。
「う、うるさい!」
慌てて顔を赤くする。
でも、なんだか正直に言えない自分が歯がゆかった。
「颯真と愛梨ちゃん、どうだったの?」
美桜が、さらに突っ込んできた。
「あ……」
その時、もう一度思い出した。颯真が**愛梨と一緒に帰る姿**を。
「それ、ちょっと気になるなぁ……」
有紗が微笑んで、私の気持ちをすでに理解しているようだった。
「どうしよう……私は、まだ”ただの友達”って思ってるけど、何か最近不安だな」
その後、私はずっと頭の中でそのことを考えていた。
もしかして、愛梨が颯真にアプローチしているのだろうか?
でも、どうしても自分の気持ちに素直になれなくて、どんどん焦りが募っていった。
***
その夜、ベッドに横になりながら、スマホを手に取った。
颯真からのメッセージはいつも通り、軽く短いものだった。
「最近どう?」
「うん、元気だよ。」
短いやり取りで、それ以上は続かない。
もし、愛梨ちゃんと何かあったら、どうしよう?
「私、どうすればいいんだろう……」
その答えが見つからないまま、眠りについた。
**次回:美桜目線!**
奏斗と何気ない会話の中で、美桜の心が揺れ動く…!?嫉妬と期待の間で彼女はどう感じるのか?