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7 - 第7話 束の間の休暇〜Lupinにて〜

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2025年08月07日

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注意!


織田作生存ifです!安吾も居ます!何で居るのかは謎!長い間投稿出来てなくてすみませんでした!





























森鴎外は此処数ヶ月切っての上機嫌だった。理由は簡単。太宰治が約4年間の長期任務を終えポートマフィアへ戻り、早々に裏社会に自身の現在の能力を再度知らしめているからだ。


「大宰君、ポートマフィアに戻ってきて早一ヶ月。四年間のブランクがあったが、どうだい?」

「四年前と何も変わりませんよ。」

「そうかい、良かった。君を探偵社へ潜入させて正解だったよ」

「ですが…一つだけ」

「何かな?」


大宰の雰囲気が重く冷たくなる。常人では耐えられない様な鋭い視線付きだ。森鴎外はそれに臆する処か口の端を上へ歪めている。


「書類関係の仕事多すぎ!私戻ってきてからマトモに寝れていないのだけれど!?」

「御免ね〜太宰君!でも君が普通なら一週間掛かる仕事を一日で終わらせる程優秀だからだよ〜」


先程とは打って変わり、幼子の様に駄々をこねる大宰。鴎外も対エリスの様な低姿勢で受け入れる。


「もぉ〜!はい、これ今日の分!」

「ありがとね〜大宰君!やはり君は優秀だよ!君が居ない四年間どれだけ大変だった事か…」

「まぁ、ちゃんと持ち堪えたことは褒めてあげるよ」

「そうだろう?じゃあ次はこれを…」

「今日はこれから織田作達と呑むから無理!」


織田作之助。ミミックの長と相討ちになった者。と、なっているが森の静止を振り切った太宰が間一髪間に合い一命を取り留め、今では元のように動けている。それでも、ミミックと相討ちになったと云う事になっているのは太宰が探偵社へと入る理由作りの為だ。

其の為、織田作はこの四年間は秘密裏に動いているが太宰が戻ってきてその必要も無くなった。

今宵は其の太宰と織田作と安吾の再会後初めての飲みなのだ。


「え〜、太宰君、もう行ってしまうのかい?」

「私と織田作の再会を邪魔するのなら容赦しませんよ、森さん?」

「怖いねぇ。」

「思ってもない事を…」


ニコリと圧をかける太宰とそれを見て微笑む森。太宰は森に背を向けて歩き出した。


「あ、そうそう太宰君。探偵社に戻ろうなんて、考えない事だよ」

「何を言うかと思えば…考える訳ないでしょ!あんな処!」

「そうかい、良かったよ」


本当に最後の会話を終えて太宰は首領室を退出した。


(考える前に釘を刺されたなぁ。いや、あれは杭かな?まぁ、どちらにしろ関係ない。戻ろうなんて生温いこと、私が考える訳が無いのだから)


───────────────────────


「織田作〜安吾〜!ひっさしぶり~!」

「あぁ、太宰」

「お久しぶりですね」


4年ぶりの再会を果たした後、仕事の話になった。


「織田作いいなぁ、私も不発弾処理やってみたぁい」

「貴方は不発じゃない方の処理をやらなくてはいけない事態によく陥っているでしょうに…」

「そうなのか、大変だな」

「アレはスリルがないよ〜。だって、全部私の計画の内なのだからさ」


末恐ろしい…


4年間も鳴りを潜めていたのに、前と変わらない…否、前より磨きがかかった卓越された頭脳、それに比例するようにピッキング、爆弾処理、諸々の技術も上がっている。

太宰の恐ろしい発言を恐ろしいと思いながらももうツッコミを入れない安吾も大概毒されている。


「そうなのか、大変だな」

「現場はそこそこ楽しいんだけどね…書類関係が多いしつまらないし…」

「前より増えました?」

「そりゃあね。居なかった四年分、きっちり取り返させられてるよ。はぁ…自分が四年間も潜入捜査させてた癖に…」

「隈も濃いですね。もうお開きにしますか?」

「えぇッ!まだ良いじゃないか〜!私此れが終わったらまた明日から書類漬けなのだよ?!」


安吾の発言にガタリと音を立てて立ち上がった太宰は猛抗議。発言はブラック企業の限界サラリーマンのようだが、姿はなんともその齢に合う青年だ。


「そうだな。もう少し居よう」


そう織田が微笑んでから暫く。


「太宰君、寝てしまいましたね。」

「聞く限りとても疲れていた様だったからな。この年だと当たり前だろう」


人の気配が有ると眠れない太宰が眠れる数少ない人物であると再確認できたのは2人にとって嬉しい事であった。


「織田作さん、太宰君の仕事量に対して首領にお伝え下さい」

「嗚呼、そうするとしよう」


二人はそう言って普段は気を張り詰めている太宰の幼い寝顔を見てその頭を撫でたのだった。

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