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さのじんのやつです!
地雷は🔙
仕事終わりの楽屋
「……疲れた」
ソファに座った仁人が、ぽつりと呟いた。
「お疲れ、仁人」
勇斗は隣に腰を下ろすと、仁人の頭をぽんぽんと撫でた。
「……子ども扱いすんな」
「はいはい」
「はいはい、じゃない」
そう言いながらも、仁人は勇斗の肩にこてんと頭を預けた。
勇斗は一瞬だけ目を丸くする。
「……ん?」
「何」
「いや? 今日は素直だなーって」
「……うるさい」
「かわい」
「は?」
「なんでもなーい」
勇斗は笑いながら、仁人の頭をもう一度撫でた。
仁人は文句を言おうとしたけど、結局そのまま目を閉じた。
「……もうちょっと、このまま」
「ん。いくらでも」
帰り道
「勇斗」
「ん?」
「今日、うち来る?」
「え、いいの?」
「……嫌ならいいけど」
「行くに決まってんじゃん」
「……そ」
仁人はそっぽを向いた。
勇斗はそんな横顔を見て、にやっと笑う。
「なに? 俺に会いたかった?」
「……別に」
「ほんとに?」
「……ちょっとだけ」
「ちょっとだけかぁ」
「……うるさいな」
勇斗が笑うと、仁人は繋いだ手をぎゅっと握った。
「……今日は帰んなよ」
勇斗はその言葉に、少しだけ表情を変えた。
「……うん。帰んない」
「お邪魔しまーす」
「……声でかい」
「すいませーん」
「反省してないだろ」
「してまーす」
いつもの調子でふざける勇斗。
けれど、仁人がソファに座ると、すぐに隣へやってきた。
「仁人、こっちおいで」
「……もう隣にいるけど」
「もっと」
「……何それ」
そう言いつつ、仁人は勇斗の胸元に寄りかかった。
勇斗は嬉しそうに腕を回す。
「今日、甘えんぼじゃん」
「……今日だけ」
「へえ?」
「……何」
「明日も甘えていいのに」
仁人は少し黙ってから、小さな声で言った。
「……じゃあ、明日も」
勇斗の笑顔がふっと柔らかくなる。
「うん。明日も」
しばらくして、仁人が顔を上げた。
「……勇斗」
「ん?」
「好き」
勇斗がぴたりと止まる。
「……え、待って」
「何」
「今の、もう一回」
「……やだ」
「えー! なんで!」
「一回で十分だろ」
「俺は何回でも聞きたいんですけど?」
仁人は少し笑って、勇斗の頬に触れた。
「……好きだよ」
勇斗はその手を取って、指先にそっとキスを落とした。
「……俺も」
いつものふざけた声じゃない。
まっすぐで、落ち着いた声。
仁人は思わず目を逸らした。
「……何、急にかっこつけてんの」
「かっこつけてないけど?」
「……嘘つけ」
「仁人がかわいいから、ちょっと調子乗ってるだけ」
「……ばか」
勇斗は笑って、仁人の額に自分の額をこつんと合わせた。
「ねえ、仁人」
「……何」
「今日はいっぱい甘えていいよ」
「……もう甘えてる」
「もっと」
仁人は少しだけ迷ってから、勇斗の首に腕を回した。
「……じゃあ、ぎゅーして」
「はいはい」
「……もっと強く」
勇斗は今度こそ、しっかりと抱きしめた。
「……これでいい?」
「……うん」
「好きだよ、仁人」
「……知ってる」
「俺も、仁人のこと大好き」
「……もう分かったから」
そう言いながら、仁人は勇斗の胸元に顔を埋めた。
耳まで真っ赤だった。
Scene 5 おやすみの前に
ベッドに入ってからも、仁人は勇斗の服の裾をつまんでいた。
「……勇斗」
「ん?」
「……こっち向いて」
勇斗が向き直ると、仁人は少し恥ずかしそうに目を合わせた。
「……キスして」
勇斗は一瞬、驚いた顔をする。
それから、いつものいたずらっぽい笑みを浮かべた。
「……お願いできる?」
「……は?」
「仁人、お願いは?」
「……勇斗」
「ん?」
「……キス、して」
「……はい、よくできました」
勇斗は優しくキスをした。
離れたあと、仁人は勇斗の胸をぽすっと叩く。
「……いじわる」
「ごめんごめん」
「……もう一回」
「……はいはい」
今度は勇斗から、そっと顔を近づけた。
「……おやすみ、仁人」
「……おやすみ」
仁人は勇斗の腕の中で、安心したように目を閉じた。
勇斗はその寝顔を見ながら、小さく笑う。
「……ほんと、かわいいな」
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#ご本人様には関係❌
みるくちょこ
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コメント
1件
読了しました。うん、すごく温かい空気感のエピソードですね。作者・塩きゃらめるさんの描く二人の距離感が絶妙で、「ぎゅーして」「もっと強く」の流れ、特に仁人の耳まで真っ赤になるところ、すごく印象に残りました。仕事終わりの疲れた仁人が少しずつ素直になっていく様子と、それを受け止める勇斗の優しさがじんわり沁みます。地雷って何だろう……という引っかかりも含めて、続きが気になりますね。