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**第二期 第9話: エリクサーの庭での激闘**
トーマス、ケイン、そしてグラントの三人は、エリクサー・アビスの居る場所、通称「エリクサーの庭」にたどり着いた。エリクサーは幹部の中でも特に強力で、1位2位を争うほどの実力者だと評されていたが、それが彼らにとって挑戦する価値がある相手でもあった。
「ここだな…エリクサー・アビスが待っている場所。」トーマスが剣を握りしめながら言った。
「魔法の使い手なら、この剣が役に立つはずだ。」ケインが自信を持って、新たに手に入れた魔力を反射する剣を確認した。
エリクサー・アビスは強大な魔力を操ることで知られており、戦いを有利に進めるためには彼の魔法をいかに封じるかが鍵となる。彼らの手にあるこの剣は、普通ならばGランクの強さしか持たないが、魔法使い相手には圧倒的な力を発揮するだろう。
「気を抜くなよ。エリクサーは幹部の中でもトップクラスの強敵だ。」グラントが鋭い目で周囲を警戒しながら言った。
三人がエリクサーの庭に足を踏み入れた瞬間、空気が一変した。草木がざわめき、霧が立ち込める中、周囲から敵が次々と姿を現した。魔法で強化された魔物たちが、彼らに向かって襲いかかってきたのだ。
「来るぞ!」トーマスが叫び、敵を迎え撃つ準備を整えた。
最初に現れたのは、巨大な魔力をまとったウルフ型の魔物たちだった。その数は圧倒的で、四方八方から三人を取り囲むように迫ってきた。
「全員、集中しろ!」ケインが剣を構え、冷静に対処するための指示を出した。
トーマスは一瞬の隙を見逃さず、剣を振り下ろした。ウルフ型の魔物が襲いかかってきた瞬間、彼の剣が煌めき、魔物を一刀両断した。続けざまに襲いかかる魔物たちも次々と斬り伏せていく。
しかし、敵の数は途方もなく多く、まるで終わりが見えない。グラントも弓を引き、正確な射撃で後方から援護するが、敵の勢いは止まらない。
「くそっ、きりがない…」ケインが歯を食いしばりながら、次々と襲いかかる魔物たちを切り伏せていく。
その時、トーマスがふと気づいた。魔物たちはどれも魔力で強化されているが、彼らの剣はその魔力を反射することができる。彼らはただ切り伏せるだけでなく、魔物たちが放つ魔力を剣で反射させ、敵の数を減らすことができるのではないかと考えた。
「ケイン、グラント!奴らの魔力を利用するんだ!剣で弾き返せ!」トーマスが叫び、次の魔物が放った魔力を剣で弾き返した。
ケインとグラントもその言葉に従い、魔物たちの攻撃を反射させるように立ち回った。魔力を反射する剣の力が発揮され、魔物たちは次々と自滅していった。
「うまくいってる…この剣なら、エリクサーとも戦える!」ケインが声を弾ませた。
ようやく魔物たちを一掃し、三人は荒い息をつきながらも勝利を確信した。そして、目の前にはエリクサー・アビスが待ち構えている大きな扉がそびえ立っていた。
「行くぞ、エリクサーを倒しに。」トーマスが決意を込めて言った。
「この剣があれば、奴の魔法も恐れるに足らない。」ケインが剣を掲げ、扉の向こうにいる強敵に立ち向かう準備を整えた。
「皆で力を合わせれば、どんな敵でも倒せる。」グラントが微笑み、二人の背中を押した。
三人は扉を開け、エリクサー・アビスとの決戦の場へと足を踏み入れた。待ち受ける運命が何であれ、彼らの心には揺るぎない決意が宿っていた。