epilogue
目黒side
翔太くんは泣かない
泣かないから俺は抱きしめてあげられない
泣いてくれたら理由ができるのに
本当は色んな悲しいことがあるのがわかってるのに、こっちから踏み込むこともできなくて、隣でなんでもない話を聞いてあげることしかできない
それでも、せめて隣にいたい
翔太くんを想うことをやめてしまえれば、どれだけ楽だろうって何度も思った
けど、きっとそれはとても空っぽだ
愛した人から貰う寂しさなら、それさえも愛しい
翔太くんを好きだから、俺は頑張れるのだ
渡辺side
笑えない時でも無理やり笑って、涙を隠して大丈夫と言い聞かせて
今まで、そうやってずっと生きて来たから
誰かの前で泣く方法なんて、とっくの昔にわからなくなっていた
俺が我慢して笑っていれば、それでうまいくなら、それでいいって思ってた
だから、この恋も、傷つきたくなくて、どこかでほんの少しだけ、選ばれなくても仕方ないなんて諦めていたのかもしれない
だから、きっと、その気持ちの差で負けたんだろうと思った
そうでも思わないと、笑っていられなかった
コメント
6件
自分の中の🖤💙が目に見える形でこうして読めることに本当に感動しております😭 本当にいつもありがとうございます!! 伝えきれない感動を言語化できないのが悔しいくらいですが、引き続き心から応援しています😊💕
珍しい…。悲恋の話?👀
