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僕
が見たものは宇津木先輩の周りに群がる女子生徒の姿だった。なんでこうなったか分からないがとにかくこの光景だけを見るならばハーレム状態だ。でもその中心にいるのがあの宇津木さんだと思うと不思議でしかたがなかった。まぁでもあれを見てると本当に大変なんだろうなって言うことはわかるんだけど。だってずっと質問攻めされてるもん。しかも全部恋愛関係の話だしな。そんな事を考えてたら宇津木先輩の目線だけがこっちを向いていた気がして思わず目をそらしてしまった。すると僕の後ろから誰かの手が伸びてきてそのまま頭を掴まれてしまった。
智『おい!巴!』
いきなりのことで驚きすぎて変な声が出そうになってしまった 健「ひゃいっ!!」
白「あっ、やっぱり健屋君だ~♪久しぶりぃ~元気にしてたかしらぁ?」
健「えっと、どちら様でしょうか?」
智・健『お前絶対忘れてただろ』
二人同時にツッコまれた僕はとりあえず笑って誤魔化しておいた。というかさっきの人誰?めちゃくちゃ可愛い人だったんだけど。めっちゃ背低いのに胸だけは無駄にデカかったな……ってそれは別にいいわ。でもまさかここでこんな美人と出会うとは思ってなかったぞ。正直名前を忘れてるあたりかなり失礼だけど仕方ないよな。だって顔見ても全然思い出せないんだよ?多分どっかいったら二度と会えないくらいには印象薄い人だからもう諦めた方がいいのかな。「おい!お前ら早く来ないと置いていくぞ!!」
突然僕の耳元で怒鳴り声が聞こえて思わずビクッとする。びっくりした〜……心臓止まるかと思ったわ……えーっと今僕を呼んだこの男は一体……。あぁ思い出してきたぞ!!確かこいつの名前は……あれ?あいつの名前なんだっけ?マジで覚えとらんぞコイツ。
白雪巴はいつも通りだったのだがもう一人の男がやばいくらいにテンションが高かったのだ。まるで遊園地に連れて行ってもらう子供のようであった。まぁ実際子供なんですけども。
そうして僕らは三人の背中を追いかけていくのだった。
白「ねぇ宇津木さん。少し聞きたいことがあるんだけどいいかしら?」
宇「ん?なんの話?」
まぁこの2人のやり取りを見るだけでなんとも言えない幸せを感じるわ……ええんやろか、こんなんで。いいのか? とりあえず落ち着こう、まず整理せねばなるまいて。
確かうちらは今日配信をする予定だったんだよな。で今現在その最中だっていうのは分かってんだろう。それでリスナー達はコメント欄に好きなことや面白いことを投稿して貰えるようにしてあって。そんでもって俺らもそれに答えるみたいな。そういう企画やったはずやんけ。でも何故か俺は自分の部屋にいて目の前にいる少女は何者なのか分からない状態で。そもそもこれは現実なのだろうか?幻覚だったらまだ納得いくよな。よし、そうしよう。これが夢であることを願うぞ俺は!…………うん無理じゃねぇかこれぇ!?なんでや!!どういうこっちゃねんほんまじで。誰か説明してくれ頼む。
兎「宇津木さん、体調が悪いみたいだし配信切る?」
宇「いやまぁ確かに調子悪いとこはあるけど……でも折角ここまで来てもらってるのに帰るのも申し訳ないし……兎川さんも楽しそうだし……」
兎「はい!楽しいですよ!!」
白「その点については同意だけどもう少し落ち着きなさい。周り見てみ」
そう言うと巴さんが辺りを見回すよう促してきたのでとりあえず見回してみる。そこにはなんとも言えない表情をしている生徒達がこちらを見てたわけで……そりゃそんな顔にもなるわな。いきなり現れた転校生に女子中学生2人がべったりとくっついてれば誰だってそんな顔になると思う。あとついでに言っておくとその光景を見たであろう先生達は呆れた様子でこっちを見ながら教室から出て行ってしまった。まぁそらそーなるよな。あの人らには何もできないもん。諦めて帰ってくれや! 宇「はぁ……疲れた……もう嫌だ……」
白「あら、お仕事モードじゃなくなったのかしら」
兎「宇津木さん!私も手伝いますよ!」
そう言いながら二人は机の上に突っ伏している宇津木さんの隣に立った。え、なんでこの人達こんなに平然としてられんの?普通もっとこう、「きゃーかわいい!!」みたいなリアクション取るもんちゃうの?いや可愛いとは思うんだけど……。それに二人共結構背ぇちっちゃいな。140ぐらいしかなさそうだ。150くらいの俺と比べてみてもほとんど変わらないんじゃないかってレベルで差がある気がする。そのせいか、二人のことをかなり幼い容姿だと認識していた。……てかなんでみんなそんな冷静やねん!お前らの目は節穴なのか!?どこをどう見たらあの2人が可愛く見えるんだよ!特に兎川とかただの変な女じゃねぇか!!まぁ、変っていうより電波の方が合ってるかもしらないけどな……あいつ多分頭おかCぞ……絶対ヤバめな薬キメてるよきっと……