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飲みの場

2 - 第2話

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14

2022年03月03日

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「もしかして、俺も行かないといけないの!?」


たくやの顔は青ざめていた。


「今日は地獄だ…」


その後しばらく沈黙が続いた。俺ら3人は帰り道が一緒なので、鉛のように重い足で駅まで歩いていた。


「まぁ、でも今回の飲み会は慎一さんっていう人が企画してるんでしょ?」


何かが吹っ切れたかのように、さきが言った。


「安達さんが企画してないんだったら、そんなにたくさん飲まないんじゃないかな?」


「確かに!」


今日の飲み会はそこまで酷くないかもしれない。そう思うことで、俺たちの足はさっきよりも随分と軽くなった。


「とりあえず、行くだけ行ってみよ!私も8時くらいには行けると思うから。」


「いや、遅いだろ」


今が16時だから、さきが来れるのは4時間後ってことになる。妹の送り迎えにそんなにかかるとは思えない。


「いいでしょ、別に!お母さんが帰ってくるまで、妹のお世話をするの。」


「ごめん。。」


俺はさきが怒ったのに、びっくりにしてまた固まってしまった。


気がつくと、駅に着いていた。


「ところで、たくやは何時までバイトなの?」


「9時までかな。だから、その後すぐ行くよ。」


「おっけー」


「じゃあ、またあとでね!」


さきはこの駅で電車には乗らず、近くに止めてある自転車に乗って帰っていった。


「俺らも帰ろうぜ。」


たくやは初めと違って、とても安心しているようだった。それを見ている俺も少し緊張がほぐれた。


「みんなが来るまで、どうにか耐えるか…」


俺はそう思って、たくやと一緒に電車に乗った。




この時までは、誰も想像がつかなかった。

まさか、これから始まる飲み会で多くの血が流れることを…



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