夏の夜に胸が高鳴るのは、きっと俺だけじゃない。
子供の頃の夏祭りの思い出がそうさせているのだろうか。最初は、夜に遊びに行くことが衝撃的だった。お祭り会場には昼間よりもたくさん人がいて、まぶしくて、ドキドキした。
今となっては夜に出かけることなんて特別でもなんでもないというのに、肌にまとわりつく夏特有の生ぬるい空気の中を歩くとソワソワする。
残り香のように漂う昼間の暴力的なエネルギーのせいかもしれない。何か特別なことをしなくては、という気すらしてしまう。
「へぇー、藤崎ってそんなに夏祭りが好きだったんだ?」
雄介たちと約束した夏祭りに向かう電車の中。
情緒のかけらもない質問に、俺はまるで漫画のようにガクッとしてしまった。
「えっと、俺の話をどう聞いてたらそうなるわけ?」
「え…?子供の頃に行った夏祭*********************
**********************
*******************
********
******
********
***********************
*********
コメント
2件