空気が凍り付いたように緊張するのが肌に伝わってくる。
独特なノイズのかかった声。ラジオメーターのような瞳がこちらを捉える。
その殺気にたまらず一歩飛び退くと
禍々しい姿へと変貌を遂げたその目が捉えた悪魔が1人、一瞬で黒い触手に貫かれた。
〇〇(影か・・・・・・!?)
あまりに早い速度とその威力に圧倒され、私に絡んでいたチンピラたちは次々に消滅していく。
私以外の全員が消滅するまでに、そうたいして時間は必要なかった。
反撃する暇もない。周りに飛び火しないように避けながら立ち回るので精一杯だ。
アラスター「先程の小物よりは腕が立つようです」
アラスター「ですが私を相手に周りを守りながら戦おうなどとは・・・随分と余裕がおありのようだ」
紳士的な口調に戻ってはいたが、その攻撃の手は一向に緩まない。
それに、私の考えもすでに見透かされているようだ。
相当怒らせてしまったのだ、と額に汗が流れた瞬間―――
〇〇(!!仕立屋さんが・・・!!)
仕立屋の隣にある廃ホテルの柱が崩れ、轟音と共に倒れるのが目に入った。
真横にある店に直撃すれば、仕立屋も店主も無事では済まない。
私は戦闘などそっちのけで、なりふり構わず走り出した。
アラスター「・・・?」
〇〇「ッッ!・・・う、ぅ・・・・・・っ!」
店先に直撃する寸前でなんとか真下に入り込んで支えるが、無防備になった私の身体を彼の触手が貫いた。
ぽたぽたと鮮血が地面に落ちるが、支える瓦礫が重すぎて身動きすらできない。
それどころか、このまま支え続けているのですら厳しい。
限界は、もうすぐそこだ。
仕立屋の店主が店から出てきて何か言っているが、必死のあまり上手く聞き取れない。
〇〇(どうしよう、このままじゃ・・・・・・!!)






