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ポートマフィアの頭脳、江戸川乱歩を引き抜くためせっせこやってきた太宰と福沢。
その倉庫では、大きな爆破の音や、断末魔。そればかり聞こえてきた。
「福沢さん、、、此の黄色いものは?」
「、、、判らん。入ってみるしか無い。」
勢いよく弾かれる。まるでお笑いだね、と微笑する太宰と不満げな顔の福沢。
「、、、異能、かな?」
太宰が手を挙げる、そして____、、、、
「異能力、人間失格!」
敵の異能が解けた。大正解だった。
「福沢さん、開いたよ。」
そう太宰が喜びを表しているように瞳を揺らし微笑む。
「よくやった、太宰。」
福沢がそう云い、一気に走り出す。
奥の方へ向かって、ロングの髪の男を吹き飛ばす。まるでさっきのやり返しのようだ。
その間に太宰は乱歩たちが座り込んでいる所へいった。
そこの床には、吐血の跡があった。
「君たち、大丈夫?ボロボロだけれど。」
太宰が困った表情で聞く。ポートマフィアの儘なら、こんな表情は出来なかっただろう。
するとオレンジ髪の彼が、枯れた声で問う。
「嗚呼、、、お前は、誰だ。」
その顔が少し何処か懐かしく感じて、微笑した太宰は自分をさらけ出すように云った。
「太宰、太宰治。武装探偵社の社員だよ。そして、、、そ元ポートマフィアの捨て狗だ。」
にこり、と笑顔を作ってみせた。
「っ!!、、、、」
乱歩が息詰まる。きっと、森さんから太宰のことを聞かされていたのだろう。
が、直ぐに目を輝かせていた。
「ぶそう、、、たんていしゃ、、、?」
まるでほしいおもちゃが見つかった子どものようだな、なんて太宰は思った。
「そう、武装探偵社。そして此処に来た理由はね、君を引き抜きするためだよ、」
太宰はそういって、乱歩の細い腕を優しく引っ張る。
「江戸川乱歩くん。」
奥の方では、蘭堂が福沢にかわいそうなほど袋叩きにされていた。
それで福沢が森に診療室へ呼ばれるのは、また別のお話である、、、。