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#異世界転生
ひより
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夏目萌*優しい彼~コミカライズ
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臣桜
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復職してからの一カ月は、目が回るようだった。
溜まりに溜まったタスクを片付け、帰宅はいつも深夜になる。リビングには、常夜灯の明かり。
ひよりさんと、ゆずは寝室で眠っている。まともに会話できるのは、深夜にゆずが起きたほんの数分と、朝の慌ただしい時間だけだ。
寝不足の彼女が、目をこすりながら「行ってきます」と抱きついてくる。それが、今の僕たちを繋いでいる、かろうじての証みたいだった。
最近、ゆずの首がすわり、夜泣きも少しずつ落ち着いてきた。夜のリビングは、やけに静かだった。
ソファに腰を下ろすと、少し遅れて、彼女が隣に座った。ぎゅっと、僕の腕を抱き、指先に触れてくる。体温が伝わるほど、距離は近い。
(……近いのに)
(どうして、こんなに遠いんだ)
「……手、冷たいね。寒くない?」
小さな声だった。
「……大丈夫」
何か言わなきゃいけない。でも、何を言えばいいのか分からない。隣にいるのに、どこかで遠慮し合っていた。
コメント
1件
うわあ……この「近いのに遠い」空気感、すごくリアルで切なかったです。お互いに気を遣って想いを飲み込んでるのが伝わってきて、特に「私が我慢すればいい」って思うひよりさんの心情が胸に刺さりました。あと一歩で触れ合えそうだったのに、ゆずちゃんの泣き声で現実に戻される構成も絶妙で、読んでるこっちまで「ああもう!」ってなっちゃいました。二人がまたちゃんと向き合える日が来るのを願ってます。