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スカ監 リク主 竜胆さん


名前はデフォルトユウです。

ご了承ください。


「ユウさん」

ふと背後から聞きなれた声がした。

『あれ、スカリー君』

「こんばんは。ユウさんも月を見に?」

『そーだよ。この月、すっごく綺麗。物悲しいけど。』

私はただ呆然と、大きな黄色い月を見上げる、

今、元の世界の月も同じように黄色く、こんなに大きいのだろうか

そんなはずはないな、と小さく笑みをこぼした。

『スカリー君は?どうしてここに?』

「我輩は……少し、夜風に当たろうと。」

『あれれ~?おっかしいなぁ~。』

あの眼鏡をかけた少年の真似をした。

そういうとスカリー君は顔を伏せた。

『矛盾してる。さっきは月を見に来たって言ってた。』

スカリー君が顔を上げた。

『聞かれたくないなら聞かないけど。あ、音楽聞く

?』

私はポケットからスマホとイヤホンを取り出す。ずっと身に着けていたから、なくならずに済んだものだ。

私はスカリー君に自信のスマホとイヤホンを渡す。

「これは……?」

『えっ、スマホ知らない!?』

スカリー君はどこか変だ。

ツノ太郎のことも知らないし。

魔法は使えるし魔法士養成学校に通っている。けれど、ロイヤルソードアカデミーではないし、ナイトレイブンカレッジでも見たことがない。

『これはね、私の好きな曲が流せるの。』

「なるほど…便利なものがあるんですね。」

いまだって、スマホを知らない。

現代に生きてて、スマホを知らないって……変だ。まぁすっごい山奥の一切電子機器に頼らない生活をしてたら知らな……くないか。

話題転換しよ。

『私ね、この町の月が好きなの。大きくて、綺麗だから。』

「我輩もです。やはり、素敵な貴女とは気が合うようだ。」

『ハロウィン大好きだもん』

お菓子食べれるし。

「そうでございますか!」

すごくうれしそうに返事をするスカリー君に少し罪悪感が芽生える。



2人でちゃんと話したのは、この時だけだ。それからすぐにツイステッドワンダーランドに帰ってしまって、この会話も忘れてしまった。


10月31日の夜、私は急にはっと目が覚めた。

何かを探さなきゃいけない気がした。

オンボロ寮をパジャマのまま歩く。

ふと、肌寒さを感じた。

窓が開いている。

大きな黄色いまんまるの月が、窓から顔をのぞかせる。

黄色い月光が、誰かを照らす。

『誰、ですか?』

「我輩は……スカリー・j・グレイブス。」

「覚えていますか?”素敵な貴女”。」


あぁ、何度も恋焦がれた誰かの声が。

彼の声が。

スカリー君の声が、私を呼んでいる。

夢にまで見た彼が、私の前にいる。

でも、目の前にいる彼____ハロウィンの王は____スカリー・j・グレイブスは本物だ。


一気に脳内に記憶が流れてきた。まるで走馬灯だ。

『あぁ、……スカリー君!』

視界がにじむ。

「ユウさん。素敵な貴女とまたこうして会えること、とてもうれしく思います!」

そう言って優しく微笑むスカリー君。

『なんで?どうして?どうやって…!?

「我輩は幽体ですから。ハロウィンには母校であるこの学校……ナイトレイブンカレッジに帰ってくるんです。」

『ってことは、うん。おかえり、スカリー君!』

「えぇ、ユウさん。」

そう言ってスカリー君は私の手の甲にキスを落とした。

『あはは、もう最早癖じゃん』

「ふふ、そうですね。」

「時間がないので単刀直入に言いますが___」

「我輩はユウさんのことが好きでした。」

『……!!』

「返事をせかすようで申し訳ございませんが、もう時間がないのです。返事をお聞かせいただけますか?」

私のほうに手を差し出すスカリー君。

私は彼の手を握って、言葉を紡ぐ。

『私も好きだよ、スカリー君』

そういうと、スカリー君は私の唇にやさしくキスを落とす。


『私が死んだら、スカリー君のところに行くからね。』

「えぇ、お待ちしております、ユウさん。」




次のハロウィンが楽しみだ。





end

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10

コメント

2

ユーザー

やばいめっちゃ最高すぎる😭まじでスカ監書いてくれてありがとう😊

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