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涼は准の果てた性器に触れる。そして先端の白い蜜を指で濡らすと口に含んだ。
「うわっ!! お前、何して……」
あまりに卑猥な行為に驚愕する。しかし涼は舐めるのをやめず、睨み上げながら答えた。
「俺ばっかり喘いでた気がします。フェアじゃありませんよね、俺が上でも良かった」
「えぇ? 無理無理、俺が喘いでたら気持ち悪いだろ。お前があんあん言う方がしっくりくる」
「しっくりきません!」
涼は納得してないようだったが、准は彼の口を強引に塞いで押さえ込んだ。彼の細い手足、そこに見える傷痕が───まだ、痛々しいけど。
この身体も、……心も、癒してみせる。
彼と舌を絡めて、肌を重ねた。
「大好きだよ、成哉」
「有難いお言葉、どうもありがとうございます。俺も、准さんのことが大大大好きです」
「じゃあ俺は大大大大……いや、いいや。愛してる」
彼といると、ムードなんてあってないようなモンだ。せっかく作り上げたプライドも、身につけた価値観も、全部粉々に壊される。
まだ何も知らない子どもに返ってしまう。小さなことに一々感動していた、あの頃のように。
「准さん、好き。……好きだよ」
「うん。……ありがとう」
また逢えた。やっと想いが通じた。それが嬉しくて嬉しくて仕方ないんだ。目には見えないけど、心から望んでいた宝物。
かけがえのない幸せ。この夜もきっと一生、忘れはしない。