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天満達がドアを勢いよく開けた。
そこには、ベッドやカーテンが切り裂かれ、窓ガラスが割れていた。
ベッドの下には、博士こと、ブラックが倒れていた。
「博士!!」
カネリとトキが慌ててブラックに駆け寄った。よく見ると、怪我が酷い。だが、その大半の怪我に、カネリは困惑していた。
(・・・なにこれ、まるで・・・“拷問”みたい・・・)
カネリは思わずその怪我に口を覆う。すると、
「どうしたの!?」
と、アスクが駆け寄ってきた。
「あ、アスクさん」
「なにこれ・・・酷い怪我・・・よし」
と、アスクは杖を取り出す。そして、怪我した箇所に床に散らばっていた血で魔法陣をえがいた。
そして、杖を軽く床に叩く。すると、黄緑色の淡い光が蛍のように回る。すると、怪我がみるみる塞がっていく。
「・・・っ・・・」
ブラックはまだ焦点が収まらない瞳で目を開けた。
「良かった、なんとか“人間”でも治せた・・・」
「あの、アスクさん。・・・さっきのは?」
そう銀子が聞くと、アスクは答えた。
「僕の家系は、代々治癒系や結界の魔法が得意なんだ。」
「へぇ!」
すると、やっと意識がハッキリしてきたのか、ブラックが突然飛び起きた。
「すまない先生ッ!!」
ゴッ
「あう」
「「アスクさーんっ!!!」」
突然起きたブラックと頭がゴチンッと痛そうな音が響く。
「あ、すみません」
そうブラックはこぼした。すると、
「博士!父さんは!?父さんはどこにいるの!?」
そう天満がこぼす。部屋には、ブラックしかいなかった。すると、ブラックが答えた。
「・・・すまない先生は、私を庇って・・・」
“連れていかれました・・・”
「・・・えっ・・・」
思わず天満はそうこぼした。