注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・1部タヒネタが含まれます。
・転生パロです。
・各メンバーに苗字が着きますが、主の好みで勝手に決めたので特に深い意味はございません。
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俺たちは、また再会を果たした。
悲しい別れ方だったけれど、また再会できた。
皆抱き合って喜んだ。
ただ、1人だけ居なかった。
貴方には会えないの?
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1。
薄紫色がこの世から消えた。
それは、橙が潜入先でミスを犯し、囚われてしまったことから始まった。
橙を助けようと迎えに来た薄紫は、敵のトラップにかかってしまってこの世から消えた。
ここからが、始まりだった。
2。
青色と水色が消えた。
紫を消した国と戦う事になって、武器の補充にと他国に買い物へ行った2人は襲撃された。
そしてこの世から消えた。
3。
黄色と桃色が消えた。
戦いの最中、爆発に巻き込まれた桃を必死に抱えて逃げていた黄は敵に頭を撃ち抜かれた。
この世から消えた。
4。
黄緑色が消えた。
敵の何十人もと戦っていた。
体力が無くなって斬られてこの世から消えた。
5。
緑色と白色が消えた。
戦場に向かおうとしていた2人は狙撃されてこの世から消えた。
6。
薄水色と紫色が消えた。
テントで兵士の手当をしていたら、テントが爆発した。
2人は飛び散って消えた。
7。
赤色と茶色が消えた。
茶色を庇った赤色は首を斬られ、茶色は背中を突かれた。
2人も消えた。
8。
黒色が消えた。
黒は、泣きじゃくる橙を抱えて走った。
離れた森に逃げ込み、橙の背中を叩いた。
生きる勇気と気力を与えた。
与えた黒は代償なのか、狙撃で消えた。
9。
橙が残った。
高い崖から飛び降りた。
消えずにその場にぽつりと残った。
__貴方には会えない。
【転生後苗字一覧】
tn→赤瀬川(あかせがわ)
gr→黒瀧(くろたき)
os→緑雨(りょくう)
zm→緑郎(ろくろう)
ht→白鴎(はくおう)
ni→紫雲(しうん)
shp→紫原(しはら)
kn→水稲(すいとう)
sn→水埜(みずの)
ut→青蘭(せいらん)
sho→黄菊(きぎく)
rb→桜桃(ゆすらうめ)
em→茶野(さの)
ci→香橙(こうとう)
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tn「よう、紫原くんら。」
shp「はざーす。」
kn「おう!!」
前を歩いていた友の背中をバシッと叩き、挨拶をする。
今日の天気は晴れ。
正直、暑いのが嫌いな彼、赤瀬川にとっては最悪な天気だ。
地味に重たいカバンを、肩に乗せてコンクリートの道を歩く。
ジリジリと日光が肌を焼く感覚を感じる。
そんな感覚に、水稲は深くため息を着く。
kn「ん"あー…ッ!!!!帰りたいわぁッ!!」
shp「ほんま水稲さんはそればっか。」
kn「ええやん別にぃ…っあ!!青蘭や!!」
水稲は、ドタドタと走り、角から現れた青蘭の背中にタックルをした。
kn「おっーす!!!!」
ut「うぎゃッ!!」
mb「きゃぁっ!!」
青蘭の隣にいた女も共に驚く。
kn「んあ??お前また女かい!!好きやなあ。」
ut「まっ、水稲クンには分からないだろう!!」
kn「あ”?」
mb「せ、青蘭せんぱぁい…?」
水稲と青蘭はお互いを掴み、グチグチと言いながら学校へ走った。
置いてかれた女はぽかんと走り去る青蘭を見ていた。
em「お嬢さん、私といっ…」
mb「青蘭先輩…!!」
em「…。」
しょぼんとしたその背中を叩くのは、緑郎だ。
zm「ま、まあ!!茶野さん元気だせ!!」
em「…っぺ!!」
sho「茶野さん乙!!」
べろべろと煽りながら茶野の前に行くのは、黄菊。
そしてその後ろから走ってきたのが桜桃だ。
rb「走んの早いって言っとるやろ!!」
sho「あっ、ごめぇん!!」
そんなこんなで、学校の門まで行くと見知りの顔がいた。
os「やっときためう。」
にっこりと笑う彼は、緑雨。
ht「今日は早いな。」
苦笑する彼は、白鴎。
sn「遅刻したら添い寝するぞっ!!」
気味の悪い笑顔を向ける彼は、水埜。
ni「全く…。」
やれやれと呆れる彼は、紫雲。
彼らの中心にいる彼は。
gr「さあ、今日も頑張ろう諸君!!」
黒瀧。
この総勢13名は、ここの高校の生徒だ。
特に偉い立場でも無く、ただただ平凡な生徒。
そして、”我wr部”のメンバーである。
この時代、戦争が無くなり平和な世界になっていた。
だからこそ、毎日命の危機が隣にある訳ではなく、平凡な毎日を過ごせている。
彼らの部活ではお悩み相談や、勉強会などと類関係なしの色々な会が開かれている。
そして、今彼らの中で開かれているのは、
「1人足らない問題」だ。
さあ、長々と説明に走ってしまったが、ようやく本編に進もうとしようか。
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tn「はい。1人足らない問題会議を始めます。」
「司会どーぞ。」
sho「はーい!!司会はこの僕、黄菊…又の名をshoと申します!!」
shoは百均のマイクを高々とあげて自己紹介をした。
sho「僕ら、前世では14人でした。1人足りませんね!!さっ、それは一体誰でしょう!!」
「紫原こと、shpくん!!お答えください!!」
指をさされ、戸惑いながらも名を出す。
shp「ciです。」
sho「ピンポン!!」
shoはホワイトボードに、「ci」とデカデカ書いた。
ut「ほんまあの子どこいってん。」
kn「俺らは揃ってんのにおかしいこっちゃなあ。」
zm「迷子になってるとか?」
tn「うわっ、ありそうやん。」
sho「ちょっと待って、まだ書いとる。」
shoは必死にホワイトボードに書く。
変な落書き着きだ。
os「この中で誰か会ったことある人おらんの?」
シーン。と静まる。
shoが素早くその様子を書く。
tn「ううん。ほんま手がかりすらないよな。」
sn「あれえ、確か最期まで残ったんってgrと、ciやんね??」
gr「前世か?そうだぞ。」
sn「あの後ってどうなったん??」
皆がgrの方を見る。
gr「泣いているciを抱えて森に逃げ込んだんだぞ。それで、慰めてたら撃たれたんだったかな。後は知らない。」
ht「つまり、あの子が1番最期まで残ってたんだね。」
ut「それも関係あるんちゃう?長生きしたとか。」
shp「ciにそんなことできますかね。」
tn「確かに。アイツは出来なさそう。」
うんうんと皆が頷く。
em「書斎などに無いんですかね。ciくんについて書かれてる事があったり。ほら、W国ってそこそこ有名だったじゃないですか。」
ni「ええな。見に行こう。」
kn「行くぞー!!!!」
sho「あ、待って!!まだ書いてる!!」
shoは慌ててホワイトボードにメモを書いた。
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em「ありました。」
分厚い本を持ってきたemが机に広げる。
そのページの、中心よりちょっと下を指さした。
em「読みますよ。…W国はA国により潰れた戦争国家。A国に潜入していたW国幹部新人のciを助けに来た際、幹部のshp死亡。ci救出成功。その後宣戦布告を受け、戦争が始まった。始まる前、武器の補充に向かったutとkn敵の襲撃で死亡。戦争1日目、shoとrb死亡。2日目、zm死亡。3日目、osとht死亡。4日目、snとni死亡。5日目、tnとem死亡。6日目、gr死亡。7日目…。」
そこで、文が終わり、emは静かにページを捲った。
「…、ci、崖の下に死体。死亡。恐らく死亡時刻はgrと同時刻らしい。自害か。」
そして、目を合わせる。
ciはgrと同時刻に死亡。
やはり、ciは耐えきれなかったらしい。
emは眉を下げてその後の文章を目で通した。
その後は、W国の歴史やその後についてが書かれてあった。
そんな時、ドンッと机を叩く音が響いた。
zm「…じゃあ、なんでアイツは居らんのや。」
「自害したから会えへんのか?んなの理不尽やん。アイツだって俺らと同じくらい頑張ったのに。」
shp「…ホントですよ。なんでアイツだけ会えないんすか。」
utが悲しそうに机の上に手を置いた。
ut「…それとも、記憶が無いとか。それで、案外近くにいるのにお互い気づかなくって。」
確かに、見た目は多少変わっている。
皆、目の色は黒色や濃い茶色で、髪の色もそうだ。
ただ変わったのはそこだけで、髪質や体型、顔などはほとんど変わらない。
癖毛でつり目、高身長のciなら、近くに入ればすぐに分かるだろう。
em「…なにか、ヒントがなければ。」
そんな時、grが書斎を出ようとした。
os「gr?」
gr「少し用事を思い出した。今日はこれで。」
そう言うと、静かに書斎を跡にした。
空は、とっくに橙色に染まっていた。
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紫原は、紫色のもこもこパジャマに着替えベッドにダイブした。
紫原こと、shp。shpはciと1番仲が良かった。
自分が死んでしまったのは彼が原因でもあるが、そんなこと気にしていない。
仕方のなかった事だ。
そう考えていた。
スマホの通信機能で、青蘭に電話をかける。
ut『おー。もしもし?』
shp「もしもし。shpす。」
ut『おう。どした?』
shp「いや…ciの話、したじゃないっすか。」
ut『おう。寂しなったん?』
shp「…まあ。」
shpは通話をスピーカーモードに変えて、枕元に置いた。
shp「もし良かったら寝落ち通話したい。」
ut『きゃっ、照れちゃぁう。』
shp「あ、間違い電話でした。」
ut『ちゃうちゃう。ごめんって。ええよ。繋げとこか。』
shpは部屋の電気を消し、目を閉じた。
shp「…ci、今頃何してるんすかね。」
ut『さあな。1人やったら…可哀想やな。』
『ま、アイツに記憶があったらの話やけど。』
夢の中だけでいいから。
貴方に…。
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ci「…。」
ふわりと身体が浮いたような気がしたあと、目を開けるとそこは崖の端っこで、目の前にはciが立っていた。
「…、ci?」
そう声をかけると、悲しそうに振り返った。
ci「…。ごめんなさい。貴方には会えない。」
そうふにゃりと笑った。
目が細くなると、涙が溢れ出てきた。
咄嗟に拭おうとして、手を伸ばすとその手を弾かれた。
ci「いや…会えないは違う。会いたくない。…ごめん。お願いやから、消えてくれ。」
「…なんでそんなこと言うんよ、」
ci「…ごめん。」
「謝らんで…。」
ciは静かに空を見上げた。
ci「…僕、貴方に会う資格が無いんや。貴方には、あるかもしらんけど。僕には無い。嫌いっちゅう訳ちゃうねん。違うのッ…!!でも、でもな!!!!」
息を荒らげるciを抱き締めた。
それも、弾かれた。
ci「…もう、忘れさせて。僕、自分の居場所失うんが1番辛いわ。これ、2回目は耐えられへん。…いや、1回目も耐えれんかったんや。」
崖の下を見ながら、震えていた。
震えないで。怖いならこちらに来て。
手を差し伸べても、握ることは無い。
ci「…。ほんとうは、あいたいんや。でも。」
フラッ。
ciはふらりと崖から飛んだ。
ci「貴方に会えないの。」
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ガバッ。
shp「はぁッ…はぁッ…ci、、。」
ut『s、shpッ…い、いま、。』
電話越しで荒い息が聞こえる。
どうやら、utも今の夢を見ていたようだ。
shp「…やっぱり、ciはどこかにいるんすよ!!それも、俺たちに会えずに!!」
ut『くそッ…。他になんかヒントがあればッ。』
そんな時、ふと考えた。
grなら、何か知っているかもしれない。
なにか根拠がある訳でもない。
ただ、パッと思いついただけ。
grなら。…そう思いついただけ。
shpは、grのチャットを開き、素早く文字を打った。
「ciについて、何か知ってるんじゃないすか?」
数分後、既読がつき、「1人目」そう返ってきた。
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shpとのチャットを閉じ、また歩き出す。
深く、暗い森の中をしばらく歩くと、大きな建物が現れた。
錆びた門を叩くと、中から人が出てくる。
gr「ci。入れてくれ。」
ci「…また来たんか。あと、僕はciちゃう。香橙や。」
そう言うと、門をゆっくりと開けた。
シャリッと、音を立てる草の上を歩く。
建物に入ると、昔を思い出す。
会議室や皆の部屋、風呂場に食堂。
古びているが、懐かしいばかり。
gr「…shpが、勘づいているぞ。私がciの何かを知ってるんじゃないかって。」
ci「あっそう。別にええ。それと、僕はお前に会いたい訳ちゃうし、帰って欲しいわ。僕は香橙で、そのciは知らん。」
gr「記憶を消そうとしているのか。そんなの無駄だぞ。我らの記憶は永遠だ。」
ci「カッコつけんなよ。」
gr「それに、1番記憶を離せていないのはお前じゃないか。現に、今もここに住んでいる。守っているだろう。」
額縁に飾られた、W国の旗。
それに続いてずらりと並べられた皆の遺品。
黒いコートから、赤いマフラー。
バツ印がついたマスクや、紫色のヘルメット。
ヨレヨレの青色のスーツに、緑色のパーカー。
その他諸々。
ci「…仕方ないやん。僕が壊してしまったんやから、せめてこれらは守らな。」
gr「そう思っているということは、記憶を消したくないということだ。本当は、会いたいんだろう??」
ci「会いたくない。別に、どうでもええ。」
ciは紅茶の入ったコップを差し出した。
それを受け取り、1口含む。
懐かしい香りがふわっと舞った。
gr「…だがいつかは会うことになるだろう。私の仲間を甘く見てはいけないぞ。」
ci「分かってる。きっかけは自分から作りたないの。」
gr「じゃあ、私が作ってやろう。」
ci「いらない。」
gr「何故だ。」
朝日の登る空を眺めて、ciはため息をついた。
ci「…ほんま、grにバレなきゃよかった。」
gr「ふ。元総統を舐めるんじゃない。」
grは、ciの存在を元々知っていた訳では無い。
見つけたのだ。高校入学式の時に。
全校生徒が集まり、クラスが発表された。
その時に、皆は再開した。
元々、W国幹部になると1つカラーバッジを渡される。
grは黒色。tnは赤色…など。
その色が、苗字に入っているという事に気がついたのだ。
grは、今世黒瀧という。
黒 が入っているだろう?
それから、居ないciの色を探した。
そして、クラスの1番下に書かれた名前。
「香橙」を見つけた。
香橙は、中学時代は明るく毎日友達と喋っていたらしいが、高校になった瞬間不登校になったのだと。
最後に見たのは、入学式の始まる前。
途中で帰ってしまったらしい。
grはそれを怪しく見た。
徹底的に調べ、この森の奥の建物に辿り着いた。
そこに居たのは、確かにciであった。
外ではその名で呼ばれるのを嫌っていて、いつも怒られたが、建物内に入るとそれは許された。
ciは、身近にいたのだ。
だが、逃げているんだ。彼らから。
会えないのではない。
会いたくないのだ。
ただ。それだけ。
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夢の中で誰かに会った。
誰かは分からなかった。
でも、確かに懐かしい声だった。
僕は、あの日からずっと自分を責めてきた。
毎日、夢の中で自分を殺した。
崖から落ちるのを、毎日毎日。
そんなある日、僕は止められた。
僕は、彼らを避けているのにそれでも彼らは僕を助けてくれた。
もしかしたら、僕のことを許してくれてるんじゃないかって、思ってしまう。
やめてほしかった。
勘違いしてしまうそうになる。
僕は、彼らを突き飛ばしたのに。
彼らはそれでも手を差し伸ばしてくれた。
彼らのそんな行動に、少しだけ気持ちが動いた気がした。
僕、貴方に言いたいことがあるんだ。
そして今日も、彼らに助けられた。
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ut「紫原おはよう!!」
shp「はざす。あれ、女は居ないんすね。」
ut「毎日連れとる訳ちゃうわ!!それより、今日も見たで、あの夢。」
shp「ああ…同じく。」
いつものように、コンクリートの道を歩く。
紫原は額の汗を拭って前に立っている黒瀧を見た。
shp「はざす。」
gr「おはよう。今日は革命の日だぞ。」
shp「かくめい?」
gr「ああ。ふっふ…。」
黒瀧は、それだけ言うとスタスタ歩いていってしまった。
紫原と青蘭は、黒瀧が立っていた場所に立って、皆を待った。
しばらくして、皆がゾロゾロとやってきた。
kn「お!!青蘭今日女居らんやん!!」
ut「はあ!?!?水稲までそれ言うんけ!!」
水稲は、女のいない青蘭を見つけ、ケラケラ笑いながら走ってきた。
em「おはようございます。紫原くん。」
shp「はざーす、茶野さん。」
zm「茶野さん!!競走しよーぜ!!」
em「えッ…ちょ、緑郎さん!?!?」
茶野の手を乱暴に引っ張るが、それでもゆっくりと歩き抵抗をするため、緑郎はしょぼんとした。
sho「はよー!!ていうかさ、皆あの夢見てる?」
話を持ち出したのは、黄菊だった。
そんな言葉に、皆は反応した。
まさか、皆も見ているのか。
rb「…夢って、ciのことか。」
tn「見とるで。毎晩、ciに会えとる。」
kn「あいつ、崖から飛び降りようとするよな。」
皆が顔を見合わせる。
そして、その夢について歩きながら話し出した。
tn「黒瀧なら、何か知ってると思うで。」
shp「聞きましたけど、意味深な返しを送られるだけやったわ。」
ut「聞いたん!?僕もきこー。」
そう盛り上がっていると、緑郎が皆の肩を叩いた。
zm「な、なあッ…あ、あのッ。う、うしろ。」
静かに振り返る。
「…。」
後ろを歩く男は、風でふわふわの癖毛黒髪をなびかせ、怪しい瓶底メガネをかけていた。
男は、こちらを見ず、下を眺めなら歩いていた。
そして、そのまま通り過ぎて行った。
zm「な、なあッ…ああ、あれって。」
sho「…ci、やん。え、同じ高校やってん??」
shp「…話、かけますか?」
ut「いや待て。あいつ、記憶あるんやろうか。僕らを普通に通り過ぎていったぞ。」
rb「…。」
前を歩く彼を見ながら歩く。
em「せめて、名前だけでも伺いましょう。」
茶野は、小走りで彼に近寄った。
流石、隠れコミュ強。
em「あの、名前はなんと言うんですか??見ない顔ですから。」
?「…ッ!?あ、えとッ…香橙、です。」
em「香橙…くん。香橙くんは、何年生ですか??いつも、この時間にいましたっけ。」
?「僕は、2年生で、今日は…登校したんです。いつも、休んでて…。」
emはぺこりとお辞儀をして、後ろに戻ってきた。
em「香橙くんと言うらしいです。2年生、私たちと同じやね。」
rb「香橙言うたら、あの不登校の子やん。」
zm「ま、まさか、不登校だったから気が付かんかったんか!?」
tn「なるほどな。あの感じ、記憶は無いんやろうか。」
香橙は、そのまま門をくぐり、下駄箱で靴を履き替えた。
そして、教室に行く。
勿論、不登校だったので皆に囲まれていた。
mb「香橙くん久しぶりやね!!」
mb「香橙どこいっててん!!また遊ぼうや!!」
mb「香橙くん!!元気しとった!?」
?「うん!!元気やったよ!!」
その、作ったような笑顔を横目で見る。
ciにそっくりだった。
いや、ciだった。
gr「やあ諸君。混乱しているようだね。」
黒瀧が現れた。
ut「ああ、黒瀧は何か知ってんの?」
gr「…ふふっ。勿論さ。」
zm「く、黒瀧が連れてきたん…!?」
gr「いいや。支えてきたのは私だ。連れてきたのは、お前たちだよ。」
そういうと、黒瀧は香橙の元へ行った。
gr「おはよう。ようやく来れたんだな。」
ci「…黒瀧。」
わしゃわしゃと撫でると、威嚇する猫のように睨んでいた。
そんな目も、ciにそっくりだ。
gr「…いいのか?」
ci「…うん。後で。」
gr「了解した。」
────────────
部活の時間になり、部室に皆は集まった。
机を囲むように座っていると、黒瀧がやってきた。
黒瀧は皆の前に、カラーバッジを並べた。
あまりにも懐かしいそれに皆は目を丸くした。
tn「こ、これって…俺たちが昔付けてた、」
gr「大事に、私たちの前世の記憶を守り続けてくれた大切な人を紹介しよう。」
そういうと、grは扉に目をやった。
皆も続いて目をやる。
ゆっくりと扉が開いた。
胸ポケットに、橙色のバッジを付けている。
そう。
新人がやってきたのだ。
ci「ciです!!」
そんな風に笑顔を撒き散らす彼に、皆は一斉に飛びついた。
カラーバッジがかちゃかちゃとぶつかり合う。
shp「ci!!会いたかった!!」
ci「shp…、それに皆。前世では、本当に…ご、ごめんなさ、」
tn「ciが謝ることちゃうやろ。あれは、どの道ああなるんや。気にすんな。」
zm「ci、このカラーバッジって…!!」
ci「皆が付けてた物やで。僕ん家、他にも皆に受け取って欲しい物があんねん!!」
ciは嬉しそうに手招きをした。
それについて行くと、森の中に入った。
大きな建物の中に入ると、皆は涙を零した。
まるで、昔に戻ったようだ。
tn「…マフラー、」
ht「マスクもあるじゃん…!!」
sn「あ!!rb、これ!!」
rb「ほ、ほんまや!!」
shp「ヘルメット…。」
皆が各々取っていく。
ciは嬉しそうに笑っていた。
それから、話を始めた。
ci「…皆は分からんかもしらんけど、僕な、皆に助けられてん。夢ん中で、毎日自分を殺す僕を止めてくれた。助けてくれた。僕、本当にお礼しきれんよ。ありがとう…ッ、」
頭を下げるciの頭を皆がわしゃわしゃと撫でた。
思わず、わっと声を上げた。
gr「さあ、諸君!!革命の始まりだ!!!!」
拳を掲げ、彼らは叫んだ。
カラーバッジがきらりと光った。
───────────
mb「香橙くんって、変わったよね。」
mb「うん。なんか中学と違って明るくて軽い笑顔になったよね。」
mb「うん。最近黒瀧くん達とずっと一緒にいるし、前世友達だったとか??」
mb「ふふっ、確かにね。あそこ、あんなに仲良かったの初めて知ったわ!!」
女の視線の真ん中にいるのは香橙だ。
今日も、明るく軽い笑顔でへらりと笑う。
ci「紫原!!ゲーセン行こ!!」
shp「お、ええなあ。」
ようやく終わった😭
これ1回消えたやつです。頑張って書き直した😭
ちなみに、呼び方で、苗字の時と名前の時?があるんですけど、それの区別も大変ですわ
学校、日常的には苗字。
W国メンツだけ、ciの建物内は名前。的な。
んもうめんどくさかっ(
10000文字書くのやっぱ疲れるわね
だが今日は金曜日!!
皆お疲れ様!!休みを堪能しようぜい
コメント
19件
書き直しお疲れ様です…✨️ やっぱgrさんはさすがですねー!!!! みんなの苗字がしっくりきすぎてすごい👍 個人的に黒龍が刺さりました(× × )🫶
はぁぁぁぁぁぁん… 泣いちゃう🥺🥺🥺🥺 まじでストーリーが神ってる、 やっぱりwrwrdは14人じゃなきゃダメだな!!!!!って改めて思う作品でしたぁ、 次も楽しみにまってるんご!!!!!!!!