高校の音楽部に所属するるぅとは、天使のような歌声で愛される存在だった。一方同じ音楽部にいるるぅとの先輩ななもりは、冷静で計算高いが、その才能は、誰もが一目置く存在だった。部員のなかではすっかり「すとぷり」というグループの二人として知られていた。
ある日、部室で二人は偶然で会う。ななもりがるぅとの無邪気さに触れ、その心が少しずつ溶かされていくのを感じる。やがてななもりはるぅとの前に現れる悪意から守ろうと決意するが、その背後には彼自身の暗い過去が隠されていた。
るぅとは、そんなななもりの内面に気づくことなく、次第に彼自身に強く惹かれていく。同時に自分の抱く感情が果たして「善」なのか「悪」なのか、矛盾する想いでいた。
そして迎える文化祭のステージで、二人は一つのメロディーと共に心を通わせる。ななもりは、るぅとの歌声に、自分の中で眠る善なる感情を目覚めさせ、るぅとはその愛に応える。善悪の隙間で揺れ動く二人の関係は、果たしてどんな未来を描くのかーー。
~END~
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