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〜*Hina*〜
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#ご本人様には関係ありません
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「さあ、今日は無礼講だ! 好きな席に座ってくれ!」幹事の佐藤が威勢よく声をかけた瞬間、オフィス近くの居酒屋に緊張が走った。
なつは「たまには同期とゆっくり話そう」と、佐藤たちのいるテーブルへ向かおうとした。
……が。
「暇。お前はこっちだ」
背後から、有無を言わさない低い声。
いるま部長が、当然のような顔をして上座の隣の椅子を引き、なつを見つめている。
「……え、いや、部長。今日は若手で固まろうかと……」
「ダメだ。この前のプロジェクトの『反省会』を兼ねているからな。……なつ、お前が隣にいないと、俺の酒が美味くないだろ」
「「「(……本音が漏れてる、漏れてる!!)」」」
結局、なつは真っ赤な顔で部長の隣に座らされることに。
いるまは満足げに、なつのグラスにだけ、彼が一番好きな銘柄のジュースを(なつが酔いすぎないように)甲斐甲斐しく注ぎ始めた。
宴もたけなわ。他部署の社員が「暇くん、最近頑張ってるね!」とビール瓶を持ってなつに近づいてこようとした。
なつが愛想よく応えようと腰を浮かせた瞬間――。
「……あ?」
いるまが、その社員をギロリと睨みつけた。
冷徹な「氷の部長」モード全開の視線に、その社員はヒッと息を呑んで後退りする。
「……部長、怖いです。みんな怯えてるじゃないですか」
「いいんだ。なつに近づいていいのは、俺の許可を得た者だけだ。……今はプライベートの延長みたいなものだろ? なつ、これ食べな。お前の好きな唐揚げ、レモンかけないで取っておいたから」
いるまは、周囲への威圧感とは裏腹に、なつにだけはとろけるような笑顔で小皿を差し出す。
「……あーん、してあげようか?」
「……っ、死んでもやりません! 公私混同、極まってますよ部長……!!」
「……なぁ、佐藤。もう放っておこうぜ」
「ああ。部長、なつくんが隣にいる時だけは、俺たちがどんなミスを報告しても『次は気をつけるように』で済ませてくれるしな……」
部下たちは、目の前で繰り広げられる「上司のデレデレ」を肴に、逆に平和な飲み会を満喫し始めていた。
「……いるま。みんな見てるから、少しは離れてください」
「やだ。明日も仕事なんだから、今のうちにチャージさせて」
いるまは、テーブルの下でこっそりとなつの手を握りしめた。
「……なつ、大好きだよ。……明日、二人で有給取っちゃう?」
「……却下です、バカ部長……!」
照れすぎて顔をおしぼりで隠すなつくんと、それを世界で一番幸せそうに眺めるいるまくん。
社内イベントは、もはや二人の「公開デート」の場と化してしまったけれど、それすらも「この二人の日常」として受け入れられていくのだった。
コメント
1件
部長のデレが全開で笑ってしまいました……!「お前の好きな唐揚げ、レモンかけないで取っておいた」の細やかさにまずやられたのに、その後の「あーんしてあげようか?」で完全に昇天しかけました(笑)。なつくんが照れておしぼりで顔を隠す反応も可愛すぎます。他の社員が逆に「平和だな」と受け入れ始めているのも面白くて、もうこの二人は社内公認カップルでいいんじゃないかと思いました。