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『 だったらさ…2人でセカイの果てに行ってみない? 』

 

 


「 ……は、? 」 

 

 


絵名はキョトンとした間抜けな顔で困惑している。 

 


「 そ、それって…ずーっと歩くって事!? 」


 


『 うん、そうだよ? 』 

『 それで本当にセカイの果てがあるのか試してみるんだ! 』 

 


「 そ、そんなの怖いしやらないから! 」

「 それに、やって何のメリットがあるのよ? 」 

 


『 …消えれるから、かな 』 

 


ボソッと呟くボクの声は後ろから歌うミクの声に掻き消されてしまった。 



 


「 ん?今何か言った…? 」 

 

 


『 ……いや、何も‪𐤔 』 

 


ニコッと笑い、ミクの元へ駆け寄る。 




『 ミク~! 』 

 


「  あ、瑞希 」 

 


ミクは歌うのを辞め、ボクの方へと振り向く。 

 


「 今日も来てたんだ、いらっしゃい 」 

 

 


ミクの無機質だけど何処か暖かさを感じる声は、今のボクのポッカリと空いた心を少し埋めてくれた。 

 


『 うん…暇だったからさ、作業の気分転換に! 』 

 


「 そうなんだ…ゆっくりしていって 」 

 


「 み、瑞希…… 」 

 

 


すると絵名が後ろからトコトコ歩いてきた。 

 

 


『 ん?……あぁ、絵名?どうかしたの? 』 

 


「 い、嫌…えっと…… 」 

 


絵名は俯き、気まずそうに口を開いた。 

 


「 …さっきのはちょっと、言い過ぎだったから……その…、散歩みたいな感じなら、いいけど… 」 

 


『 ……、! 』

『 え、嫌~…あんなの冗談みたいな物だし…別にいいって、! 』

 

 

 

ボクがヘラヘラと笑うと絵名はボクの手をぎゅっと握り、少し恥ずかしそうに口を開いた。

 

 

 

「 ッ、瑞希と…散歩、したい……/// 」

 

 

 

『 、!? 』

 

 

 

予想外の事を言われボクはフリーズしてしまう。 

 

 

 

「 …散歩、してきたら? 」

 

 

ミクもコクリと頷く。

 

 

 

『 ……そこまで言われたら仕方ないなぁ! 』

 

 

ボクはニカッと笑い、絵名を引っ張る。

 

 

 

「 うわちょ、!! 」

「 急に引っ張ったら危ないでしょ!? 」

 

 

 

『 あははっ!早く行こーよ! 』

 

 

ボクはそのまま絵名と走っていった。

 

 


……凄く、新鮮で胸が踊った。 

 

 

 


 

 

 

 

『 …瑞希、どうしたんだろう 』 

 

 

 

リンとあやとりをしながら私は尋ねる。

 

 

 

「 …そんなの、私に聞かれても分からない 」

 

 

 

リンはあやとりの紐を指に通しながら淡々と返事をする。

 

 

 

『 ……瑞希、最近様子が変。 』

 

 

「 …私もそう思う、 」

 

 

 

リンは心配そうな顔でまた口を開く。

 

 

 

「 …何かあったのなら、奏達に話せるといいな…… 」

 

 

 

『 …そうだね、、 』

 

 

 

 

私もあやとりの紐をまた指に通す。 

 

 

 

 

『 ………瑞希、元気になって欲しいな 』

 

 

 


 

 


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