テラーノベル
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夜、寮のリビングにはもう誰もいなかった。
テレビの電源も切られていて、聞こえるのは時計の針の音と、小さな息づかいだけ。
ソファに腰掛けたリノは、隣でうたた寝するハンをちらりと見る。
膝を抱えて丸くなって、まるで猫みたいに眠ってる。
🐰「……こいつ、またソファで寝てんのかよ」
((小さくため息をつきながら、そっと毛布をかけてやる))
でも、ほんとは。
こうやって隣で静かに過ごせる時間が、ちょっとだけ好きだったりする。
((リノがそっとハンの前髪をかきあげる))
そのとき、ハンが目を開けた。
🐿️「……ん、リノヒョン?」
🐰「起きたのかよ。ちゃんとベッドで寝ろって、何回言わせんだ」
🐿️「だって……ヒョンがテレビ見てたから、横にいたかっただけ……」
🐰「はあ?」
ハンは、まだ夢の中にいるみたいな声でぼそぼそ話す。
でもリノの耳には、ちゃんと届いてた。
🐿️「……ヒョンの隣、落ち着くんだよ」
((リノの心臓が一瞬だけ、跳ねる))
🐰「……バカ」
((小さく呟いて、ハンの頭をくしゃっと撫でた))
それでも、顔はちゃんと見れなかった。
隣で眠るハンのぬくもりが、夜の静けさにじんわり染みていく。
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