コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「………」
店長の言葉が、ゆっくりと胸に刻まれていく。
何で急に…私のことを理解してるの…?
あんなに無神経なこと言ってたのに…
俯きながら、拳を握り締める。
「…店…」
「って、ネットで見たからさ。」
「……はい?」
(ね…ネット…?)
いきなり訳の分からない発言に、首をかしげてしまう。
「うん。あのあと、君から言われたことを思い出してね。確かに俺には、援交する人の事情とか分からずに口を出してた。でも考えても分からなかったからさ。だから、ネットで調べたんだ!」
前を見て運転しながら自信たっぷりに言い切る。
開いた口が塞がらなくなってしまった。
いくら事情が分からなくても、普通そこまでするの…?しかも、そんな情報…あてにならないこともあるのに。
軽く、目眩がしたのは気のせいじゃない。私は、くらくらする頭を押さえてから、一言。
「…馬鹿じゃないですか。」
「え、えぇ!?何で…」
「きゃっ…あぶな…」
「わぁーっ…」
一瞬、車がぐらつく。動揺して、運転を誤ったみたいだ。
店長は、ぎりぎり対抗車線を飛びださず、間一髪で元の位置に戻った。
「あ、危なかった…」
息を切らしながら、呟く店長。その顔が、あまりにも必死すぎて、間抜けで…
何だか込み上げてくる気持ちがあった。それはとうとう我慢できずに…
「…っふ…ふふ…」
口から、出てきてしまった。