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第四十四話 5年前の真相
jp「tt!?ttっ!!」
なんで?どうして?
突然俺の目の前で倒れたttに困惑が隠せない。
tt「はあっ……はあっ……」
ttは意識を失っているようで、ただ苦しそうに呼吸している。
なんでこんなことに?
ttの身に一体何が起こって…?
その時だった。
no「…こうなるとわかっていたから止めたかったのにッ、…またッこうなるんですかっ?」
ポツリとそのように呟く声が聞こえた。
こうなることがわかってた…?
あの人は…俺の嫉妬の罪を加速させた張本人だ。
彼は一体何を知っているんだ?
sv「…おい、noさん」
その時svさんが青年に向かって口を開いた。
sv「その様子…あんた何を知ってるんだ?ttがこうなった理由に心当たりがあるのか?どうすればttは助かる?」
…svさんはあの青年と知り合いなのか?
sv「…まさか、5年前、あんたが堕天した事件にも何か関わりがあるのか!?」
jp「っ!?」
その言葉を聞き俺はハッとする。
一番最初にsvさんと出会った時も、確か5年前の事件がどうたら言ってた気がする。
その事件っていうのが、あの青年、noさんが堕天したというものなのか?
…5年前の事件と聞き、ttはかなり動揺していた。
事件のことがかなりトラウマになっている様子だった。
一体5年前に何があったんだ…?
ほんとに今ttが倒れたことと関わりがあるのか…?
no「…ttさんを傷つけたくなかったから今までずっと隠してたんですが…」
noさんは真剣な表情で顔を上げた。
no「…全てお話しします。5年前、何があったのか。なぜ僕が今までttさんが大罪を解決するのを止めようとしていたのか。そして…」
noさんは少し悲しげな表情で言う。
no「ttさんの身に今何が起こっているか」
・・・
ttさんは僕にとって可愛い弟のような存在でした。
家が近く昔からよく面倒を見ていて、かなり僕に懐いてくれていました。
僕自身がよく人助けとかをするタイプで、そんな僕に憧れてなのか、ttさんも僕の真似をしてよく困っている人を助けていました。
ttさんが助けた人たちは、決まってみんな以前より明るくなっていたんです。
そんなふうに人を明るくできるなんてすごいな〜って、僕も最初は軽い気持ちで見守ってたんです。
でも、そんなある日…僕は気づいてしまったんです。
ttさんはただ人を助けているわけじゃないということに。
ほんとに偶然だったんです。
偶然…ttさんが同い年ぐらいの男の子と話してるところを見たんです。
何か相談に乗っているような様子で…その男の子は泣いていたんです。
そして…その男の子の周囲にはほんの少しですが黒い霧がまとわりついていたんです。
次の瞬間、ttさんがその男の子の手を握りました。
するとその黒い霧が一瞬にして消え去ったんです。
…いや、消え去ったっというより“吸い込まれた”の方が正しいですかね。
霧はttさんの体の中に吸い込まれていっていたんです。
その後ttさんが男の子に何か言って、男の子はあっという間に笑顔になっていました。
何か…不思議なものを見たような感覚がして、ttさんに直接聞いてみることにしたんです。
そしたら…
tt「…?俺は普通に相談聞いてただけやで?」
と、きょとんとした顔で答えたんです。
本人は全部無自覚でやっている様子で…少し気になって調べてみることにしたんです。
そしたら、あの黒い霧の正体は、七つの大罪を犯した者の自身の心の内に抑えきれなかった思いや辛い記憶、つまりは“負の感情”が体外に出て霧として可視化されたものだとわかりました。
そして、本来なら過度に触れてしまうと触れた者も堕天に巻き込まれてしまうような危険なもの。
まあそりゃ霧の正体は“負の感情”なんだから清らかな天使にとっちゃ毒ですよね。
…でも、稀にその霧に触れても大丈夫な者がいることがあるんだとか。
その者は“救いし者”と呼ばれていて、霧、もとい負の感情を他者から取り除き自身の体に移し替えることが可能なのだとか。
それが“罪を救う”ということです。
つまりは、ttさんは“救いし者”だったということです。
だからあの男の子に触れた時、霧がなくなったんです。
…しかし、“罪を救う”ということ、つまりは負の感情を自身の体に移すということは、自身がその負の感情を背負うということ。
“救いし者”は他の天使より負の感情というものに耐性があるようですが…もし、その背負う負の感情のキャパを超えてしまうと…その存在は消滅することとなる。
堕天使化してしまうより重く、残酷な罰。
本来許してはならない“七つの大罪”を許したために与えられる悲しき罰。
それを知り、僕はttさんがそうなってしまわないよう目を光らせていました。
けれど…あの日。
5年前のあの日。
…最悪の事態が起こってしまった。
久しぶり2人で遊びにでも行こうといって出かけたんです。
しばらくして…僕はお手洗いに行くといって少しの間ttさんから目を離しました。
戻ってきた時…ttさんは幼い女の子と話していました。
そして…その女の子の周囲には黒い霧が広がっていました。
咄嗟に本能が叫んびました。
このままだとttさんが危険だ、と。
しかし僕が止める間もなく…ttさんはその女の子を纏う霧の中に突っ込んでいったんです。
次の瞬間霧は消え、明るい顔をした2人の姿が目視できました。
女の子は明るい足取りで帰っていき、僕がほっとしたのも束の間…ttさんの体に異変が起きました。
tt「はあっ…はあっ…」
no「ttさんっ!?」
その場に倒れ込んで苦しそうに呼吸していました。
その時僕は察した。
ttさんは自身が背負える負の感情のキャパを超えてしまったのだと。
このままだとttさんの存在は消滅してしまう。
どすればいいか必死に考えました。
その時…思いついたんです。
僕が彼に代わって負の感情を背負うという方法を。
僕が少しでも彼の背負う負担を減らせれば…彼は助かるのではないか、と。
彼の手をぎゅっと握り、必死に願った。
no「お願いですっ!!僕はどうなったっていい!!どうかttさんの背負う負の感情を僕に代わりに背負わせてくださいっ!!」
その時、
no「ゔっ…」
僕の心に大量の負の感情が流れてきた。
no「あっ…がッ…」
僕は…その多大なる負の感情に耐えることができなかった。
そして…このままだと自分が堕天使となってしまうということを悟りました。
さっきまで晴れていたというのにいきなり雨雲が空一面を覆ったその時、
tt「んんっ…?」
さっきまで苦しそうにしていたttさんの意識が戻りました。
ザーッと音を立て、雨が降り始めました。
まずいっ…まずいまずいまずいっ!!
もしっ…今の僕の姿をttさんに見られたらッ…!
たっつん「no…さん…?」
僕の姿を捉えた瞬間、ttさんは酷く動揺しました。
tt「えっ…?な、なんでっ…?あっ…」
そして直前の記憶を思い出したのか、
tt「あああっ…!お、俺のせいやっ…!俺のせいでnoさんがっ…」
と、泣き叫ぶ。
tt「noさんっ…、ごめんなさっ…」
ttさんはこちらに手を伸ばそうとしてきました。
けれど…
no「ttさん、ダメです!来ちゃダメだ!!」
僕はそう言い、自ら距離を取りました。
no「…ごめんなさい、ttさん。…僕、もうダメみたいです。…ttさん、これは全部僕の決断による結果です。だから自分を責めないでくださいね」
そう、これは僕が決めたこと。
ttさんは何一つ悪くない。
謝る必要なんて何一つないんです。
もしここで僕を助けたとしてもまた同じことが繰り返されるだけ。
tt「noさん!!待って!!」
彼が伸ばした手は僕に届くことはなく…僕はそのまま霧の中にのまれました。
…これが、あの日の真相の全てです。
続く
#じゃぱのあ
ゆき
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コメント
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そんなことが…! noさんは助けるためにやってくれてたんですね!ttさん堕天しないでぇぇぇぇー!