テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
佐野side
集中力が続かない。
もう4ヶ月も前の話なのに、あの夜の出来事が未だに頭から離れない。
紅潮する柔太朗の顔、目を閉じて素直に俺を受け入れて、息もできずにキスに溺れていた。
とにかく全てが愛おしくて、これが練習じゃなくて本当の関係だったらと考えるたびに今までで感じたことのない興奮が止まらなかった。
ただ、今はそれが後悔にしかならない。
柔太朗は俺に会うたびに気まずそうに離れる。
ドラマの撮影は終わったらしいが、あのシーンについて柔太朗が話す事はなかった。
スキンシップも前より減ってしまった。
あの一夜の望みの代償がこんなに大きいものだとは、あの時は考えられないほどとにかく柔太朗の甘えに溺れてしまったのだ。
ー事務所での打ち合わせー
スタッフ「じゃあ15分ほど休憩で」
❤️「ふー、俺ちょっとトイレ行くわ」
🤍「舜っ、待って…俺も行く」
柔太朗を目で追いかけてしまう自分がいる。
加入前から仲のいい舜太との距離はほぼ0距離で、少し 嫉妬心が芽生える自分が大人として恥ずかしい。
その感情を抑えるために俺は隣に座っていた仁人にちょっかいをかけはじめた。
🩷「じーんと」
💛「あ”ぁ”?」
耳をイジイジと触ると身を捩る
💛「ちょっおま”え”、さわんな”っ!」
その反応が楽しくて、つい執念深く触っていた
その手を耳から首に滑らせると、くすぐりに弱い仁人は声を出してジタバタしている
🩷「ほんと弱いよなぁ」
柔太朗に触れる事の出来ない欲を仁人にぶつけているようで、そんな穢らわしい気持ちの自分に腹が立つ
そんな事を考えていたら、戻ってきた柔太朗に気づかなかった。
塩﨑side
いつもの光景。
佐野さんが吉田さんを弄って楽しんでいる。
でも、いつも感じない何かを感じる。
勇ちゃんの顔が苦しそうで、仁ちゃんを通して何かを見ているように虚ろだ。
なんでそんな顔してるん?
聞くに聞けないまま、パソコンを弄って資料を纏める自分がいた。
❤️「柔…」
🤍「大丈夫だから…」
ふと、声のする方へ目を向けると真っ直ぐに勇ちゃんと仁ちゃんを見つめる柔ちゃんがいた。
その顔は瞳が潤み、どこか物憂げな表情で自分でもドキっとするほどだった。
あんな顔反則すぎる。
この状況から脱却を図るために僕は2人に対して口を開いた。
💙「もう、2人ともなにしてんのー?」
いつもの呆れたように発した言葉は、どこか動揺してしまい少し震えてしまった。
🩷「いやぁ、相変わらず仁人は反応が可愛いからさ」
佐野さんは自分のしている事を自覚してない。
これはやっぱり…。
🤍「ちょっと飲み物買ってこようかなぁ」
❤️「着いて行こか?」
🤍「ううん、すぐそこだし」
そう言った柔太朗の顔はわかりやすく沈んでいる。
❤️「じーんちゃーん、ちょっと来てぇ」
💛「何?」
❤️「いいからぁ」
舜太は佐野さんから吉田さんを剥がして、2人で話し始めた。
🩷「あれ?柔太朗は?」
💙「…。」
やっぱり僕が一肌脱ぐしかないんかな。
こんな事して問題が解消されるんか分からんけど…。
🩷「おーい、太智ぃ。柔太朗知らね?」
💙「さぁ…、自分が見てないからやで…」
🩷「ん?なんか言った?」
僕はドアを開けて、去り際に呟いた。
💙「佐野さん…
ごめんやけど、恨まんとってな」
コメント
4件
最後の一言、不穏ですね、、、 更新ありがとうございます☺️今回のお話も解像度が高くて面白いです! 続きが楽しみです!1000いいねおめでとうございます🎊🎉
うわあ第13話…!すれ違いと嫉妬と悔しさがじんわり滲んでて胸がギュッてなったよ😭💔 佐野さん、あの夜のことずっと引きずってるんだね…柔太朗に触れたくても触れられなくて、仁人くんで気を紛らわせてるの見てて切なすぎた。自分でも「穢らわしい」って気づいてるのがまた苦しい… そして最後の太智くんの「恨まんとってな」がめっちゃ不穏で鳥肌立った!!何か動くつもりなんかな…次が気になりすぎるよ😭🙏