生まれ変わり
第2話 生まれ変わったら推しの子ども!
※ここから本編です
家に帰ると、急に怒鳴られた。「遅い!」だの「さっさと家事をやれ!」だのうるさい。それだけならまだいいんだが。殴られたり、時には包丁で切られたりもする。もう鬱陶しい。母親に虐待され、父親に虐待を黙認され、正直もうこの生活が嫌になっていた。
仕事を終わらせ、自分の部屋に入ると、あのアプリの事を思い出した。それを調べて、ダウンロードできるところまで表示させる。そこには<生まれ変わり>とアプリ名が示されている。その後の説明文には、<このアプリをいれると、記憶を持ったまま生まれ変われる夢のアプリ!親、兄弟などをある程度指定でき、あなたの理想に近い家族が作れます!今の生活に飽きた人、また一から始めたい人はぜひ、入れてみたらどうでしょうか!記憶は今のまま生まれ変わっても引き継げます!>こんな感じか。終わりかと思うとまだ下に何か書いてある。<注意⚠ このアプリをいれると、生まれ変わります。戻ることは不可能です。よく考えてからインストールしてください。生まれ変わる前の体は、突然死んだこととなります。>みんなが言っていたとおりだな。危うくインストールを押しそうになる。「…生まれ変わろうかな…」そうするにしても、最後に香美に手紙を書こう。
なんだかんだで手紙を書き終わり、もう一度スマホを開く。先ほどの画面を表示させる。どうしても少し悩んでしまうが、インストールのボタンを押す。画面にはインストール完了しました。アプリを開きます。と表示された。「押しちゃった…いや、何のために手紙を書いたんだ。」アプリが開かれる。生まれ変わりと表示されると、次の画面に変わった。そこには、これから設定を始めます。と表示された。次へを押し、自分の名前、親や兄弟の設定をしていく。何気に親の性格を推しと全く同じにしてしまった。まあ、いいか。私は決定のボタンを押す。ソレデハウマレカワリヲカイシシマス。人工音声がなり、私の体は光に包まれた。
やっと視界が解放されると、見覚えのない場所にいた。ここはどこだ?しかし思うように動けない。しかも喋れない。まさか本当に赤ちゃんとして生まれ変わった?新しい母親であろう人と、医者が話をしている。「元気に生まれてよかったです。」そんな声が聞こえてくる。ほんとに生まれたばかりなんだな。
コメント
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香美ちゃん…、 どんな感じやったか忘れたわ、どしよ あの…あれやったけ、 後輩の子に救われた、みたいなやつ あれ遺書書いちゃったよ 親が推しと一緒とか最高でしかないやん…でも親崇めるんかぁ…新鮮() さぁて陽星の推しはどんな感じだろ☆ 楽しみだなぁぁぁ☆☆☆((