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コメント
8件
たしかに期待されないほうが楽ね、らんらんも迷惑ではないけどどうすればいいのか、みたいな感じ。ほんまにほかのてぃーづさんと違ってきもい着眼点だが、教師になってもなおらんらんを呼び捨てにするなつせんせーが好きやわぁ((殴
こさめくんって無理してるところがある気がする...😭😭←なんて言うのかなぁ...??作り笑顔?的な感じ💦 続き気になる(っ ॑꒳ ॑c) 楽しみにしてます🥰🥰
この話せそうで話せない、言い出せない距離が縮まりにくいんだよね....、 「明日も、来るから」ってもしかしたら家の出来事の関係で来れない可能性があるのかな...?
【笑うあの子の裏事情】
Episode.3 笑顔のまま、遠い
《🎼🌸side》
その日は、朝から雨だった。
窓を叩く雨音が一定のリズムを刻んでいて、
保健室はいつもより、さらに静かに感じる。
🎼🌸「……来るかな」
誰にともなく呟いた、その直後。
ガラッ!!
🎼☔️「らんくーん!!おはよー!!」
🎼🌸「……うん、来たね」
やっぱり、ノックはしない。
🎼☔️「今日さ、雨やばいね!」
🎼🌸「ずぶ濡れじゃん。タオル使う?」
🎼☔️「へーきへーき!」
そう言いながら、いつも通りに保健室に入る。
🎼🌸「平気じゃないでしょ。ほら、座って」
🎼☔️「はーい」
素直にベッドに腰掛ける。
……素直、というより、慣れすぎている。
🎼🌸「制服、替えある?」
🎼☔️「ない!」
即答。
🎼🌸「風邪ひくよ」
🎼☔️「ひいたら、らんくんが治してくれるでしょ?」
🎼🌸「医者じゃないからね、俺」
🎼☔️「でも先生!」
にこっと笑う。
🎼🌸「……その理屈はおかしい」
タオルを渡すと、こさめは楽しそうに頭を拭いた。
🎼☔️「雨の日ってさ」
🎼🌸「うん?」
🎼☔️「みんな、嫌そうな顔するよね」
🎼🌸「まあ、ね」
🎼☔️「でも、こさめは好き」
🎼🌸「どうして?」
🎼☔️「だって、みんな急いでるから、誰もこさめ見ないもん」
……その言葉に、手が止まる。
🎼☔️「見ない方が、楽だから! 」
笑ったまま言う、その声は軽い。
🎼🌸「こさめ」
🎼☔️「なに?」
🎼🌸「……それ、寂しくない?」
🎼☔️「ぜーんぜん!」
即答。
でも、その早さが、少しだけ不自然だった。
🎼☔️「だってさ」
こさめは足をぶらぶらさせる。
🎼☔️「期待されないって、楽だよ?」
🎼🌸「……」
🎼☔️「怒られないし、がっかりもされないし」
その言い方は、
14歳の子がするには、妙に大人びている。
🎼☔️「らんくんはさ」
🎼🌸「うん」
🎼☔️「期待される方?」
🎼🌸「……どうだろう」
少し考える。
🎼🌸「されたり、されなかったり」
🎼☔️「そっか」
それだけ言って、話を切る。
俺は、消毒液を手に取った。
🎼🌸「今日も、増えてる」
🎼☔️「雨で滑った!」
🎼🌸「どこで」
🎼☔️「道!」
🎼🌸「具体性がないな」
🎼☔️「だって、道は道だもん」
拭いきれない擦り傷。
指先に残る、かすかな熱。
🎼🌸「痛くない?」
🎼☔️「ちょっと」
🎼🌸「“ちょっと”ね」
🎼☔️「でも、ほら」
こさめは笑う。
🎼☔️「泣いてない!」
🎼🌸「基準がそこなのが、心配なんだけど」
🎼☔️「大丈夫だってば」
そのとき。
コンコン。
今日は、ちゃんとノック。
🎼🌸「はい」
扉が開く。
🎼🍍「失礼します」
なつだった。
🎼🍍「雨ひどいな」
🎼🌸「お疲れ」
🎼🍍「……やっぱり、いた」
なつの視線が、こさめに向く。
🎼☔️「なつくん!」
🎼🍍「元気だな」
🎼☔️「元気!」
なつは、少しだけ目を細めた。
🎼🍍「授業、出ないのか?」
🎼☔️「うん」
🎼🍍「理由は?」
🎼☔️「ない!」
🎼🍍「……そっか」
それ以上、追及しない。
追及できない。
🎼🍍「らん」
なつが、低い声で言う。
🎼🍍「あとで、少し話せる?」
🎼🌸「うん」
こさめは、それを聞いても気にしない。
🎼☔️「なつくん、午後も雨だって」
🎼🍍「知ってる」
🎼☔️「大変だねー」
🎼🍍「………そうだな」
なつは、何か言いたそうに口を開いて、
結局、閉じた。
🎼🍍「じゃ、戻る」
🎼☔️「いってらっしゃーい!」
扉が閉まる。
🎼☔️「ね、らんくん」
🎼🌸「なに?」
🎼☔️「なつくん、こさめのこと、困ってる?」
🎼🌸「……どうしてそう思う?」
🎼☔️「だって、先生の顔してた」
🎼🌸「……」
🎼☔️「怒らない顔」
こさめは、にこにこしている。
🎼☔️「困らせてるなら、ごめんね」
軽く、言う 。
🎼🌸「謝ることじゃない」
🎼☔️「でもさ」
こさめは、少しだけ声を落とした。
🎼☔️「期待されると、ちゃんとできないから」
一瞬、
本当に一瞬だけ、
笑顔が薄れた。
🎼🌸「……こさめ」
🎼☔️「ん?」
🎼🌸「こさめは」
言いかけて、止まる。
──何を言うつもりだったんだ。
🎼🌸「……ちゃんと、ここに来てる」
それしか言えなかった。
🎼☔️「でしょ?」
また、明るい声。
🎼🌸「だから、いいんだよ」
その“いい”が、
誰にとっての“いい”なのか、分からない。
雨音が、強くなる。
🎼☔️「らんくん」
🎼☔️「明日も、来るから」
断言するみたいに。
🎼🌸「……うん」
俺は頷いた。
――笑っている。
――元気だ。
――でも、遠い。
踏み込めない距離が、
少しずつ、形を持ち始めている。
それに気づきながら、
俺は今日も、何も言えずにいる。
next.♡300