⚠️注意書きは1話目をご覧ください。
第2話
橙「ん〜、、風邪…?」
青「え!?病院行って来なよ!」
橙「うーん…熱はないんよ…」
こんな話をしたのはもう随分前。
今思えばこの辺りからだったのかもしれない。
数週間後
橙「ちょっと前から風邪っぽいんやけど…治らんなー?一応今日病院行ってくるな!」
青「了解!暑いから気をつけてねー」
病院へ行くと大きな病院への紹介状をもらった。え?なんでなん?
悪性脳腫瘍グレード4、余命半年から一年
しかもこんな診断を受けた。こんな急展開嘘やと思うやん?これまた本当なんよ()
もしかして橙死ぬ?診断と同時に余命告げるとか酷すぎん?
もう死ぬから入院はなくてもいいって言われたんやけどさ…
こんなんみんな…、青になんて言えばいいんや?
橙「たでまー!橙さんが帰ったで!」
青「おかえり!大丈夫だった?」
橙「薬もらってきたからもう大丈夫や!」
温かいご飯を食べて、お風呂に入って、青と笑いあって、
結局言い出せないままてきとーに誤魔化して今日が終わっていく。ほんまにどうしよ、
時刻はもう午前2時。
「おやすみ、また明日ね」
そんな言葉を交わして眠りにつく。
寝息を立てている青の顔、
やっぱりすごく愛おしい。
本当に橙死ぬんかな?頭も心も追い付かない。
こんなにも幸せの消費期限は短いものなのか、
橙はまだ青と一緒に居たい。
なんなら、勝手にこの先5年、10年と青と一緒に居るつもりだった。
そんな橙の気持ちとは対照的に、神様は結構残酷なようだ。
青はきっと橙が居なくなったら立ち直れないんかな。そんなのずっと一緒にいた橙には残酷なほど簡単にわかる話で、
「青… 橙はどうしたらええんや… 」
もう寝たはずの青の顔を見ると無意識に声に出てしまっていた。
夜はいろいろと考えすぎてしまう。もう眠ってしまおう。
そう思っていたけれど、青はまだ寝てなかったのか「大丈夫だよ」とその少し大きな暖かい手に抱きしめられた。
驚いた橙に青は穏やかな笑顔を向けてくれた。
ほんのちょっと前だったら「暑苦しい」とかそんなこと言って1人で寝れたのだろうか?
困らせるだけと頭では分かっているのに頬を濡らしてしまう。神様も今だけだから甘えることも許してほしい。
気づいた頃にはもう日は昇っていて、青は静かに寝息を立てている。
朝、橙は青の穏やかな寝顔を見て、ある一つの決意をした。
次回へ!
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