⚠️注意書きは1話目をご覧ください。
第3話
朝、朝橙は青の穏やかな寝顔を見て、ある一つの決意をした。
橙は死ぬ前に青の元を離れる。
青が考えもしないような遠くへ征く。
きっと、青は橙が言っても「なんで気づかなかったのか」とかなんとか言って自分のことを責めてしまう。
それなら、そうなるなら、自分から離れてしまおう、
たけど、橙が離れた理由をもし青が知ったらそれこそ青は1番悲しむのだろう。だから、これは絶対にバレてはならない。
この夏の間…
今は8月の半ばだから、、
あと三週間の間で覚悟を決めよう。
四日後
青「ねー橙!夏祭り行かない!?明後日あるんだって!!」
橙「どーせ青は焼きそば食いたいとかそんな理由やろ」
青「違うよー!!!まあ焼きそばは食べるけど(小声)」
橙「結局食べたいんやw ええで!行こーや!」
橙「人多いな〜」
青「ね~!あれ?橙具合悪い?」
橙「ああ、ちょっと立ちくらみかもしれん。でもすぐなおるから気にすんな!」
青「えーほんとに大丈夫なのー?具合悪いなら休んでも…」
橙「ええからええから!1年に1回の花火大会やん!楽しもうや!!」
青「うんそっか…具合悪くなったらちゃんと言うんだよ!」
病気のせいで少々ふらつきながらも今日は夏祭りに来ていた。
人のことをよくみている青は少しの変化でも気づく。ほんまに優しい奴やなーw
橙にはもったいないほどやわ~w
でも、今年が最後になるんやろうな…
そんなのだめや!感傷的になるなと自分に言い聞かせてみる。
よし!こうとなったら存分に楽しんでやろ!
青「ねねー橙!りんご飴買いに行こー!」
わたあめ片手にそんなこと言っている青に笑いながら、
屋台をまわって行く。
ドーーン!
青がよく花火が見える穴場とかでお気に入りの、小さな高台の公園でブランコに座って一緒に花火を見る。
穴場というだけあって貸切状態。今だけはこの綺麗な花火も、大好きな恋人も2人占めしよう。
青「綺麗だね」
橙「な…綺麗」
青「ねぇ、橙。好きだよ。」
いつもあんなにふざけてるのに…ぇ急すぎん、⁉︎
急な青の発言に驚きながらも、
恥ずかしさとむずがゆさが込み上げて、頬が染まってしまう。
橙「…橙も……」
ドーーーーーーン!!!
ふははw
橙の返事は一際大きな花火の音に遮られてしまう。こんなアニメみたいなw
でも、これでよかったんだ。きっともう青に伝わっちゃいけない。
絶対に知られちゃいけないこともこの世界にはあるんだ。
橙はもうすぐ口が無くなるんだ。
最後の花火が終わったころ、
青「来年もまた来ようね」
悲しそうな青の笑顔が滲んで見える。なんで青はこうも勘が鋭いんだろう、
とてもとても伝えたかった言葉を飲み込んで、帰路に着く。
あぁ好きだな、
あと二周間 ___、
次回へー‼︎
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