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つかであきひろ
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#歴史
0.プロローグ
この世界は、魔術という物がある。
だから当然みんな魔力があり、その魔力量で階級が変わる。
平民の多くは魔力量が少ないが、だからと言って生活には困らないくらいの量である。
階級が上がるに連れて魔力量が多くなっていく。
でもその制度のせいで禁忌の魔術=呪いを使うバカもいる。
そうゆう奴らは、無期懲役になるか、あるいは処刑。
そんな世界で一番大きい国、 フィバル王国に世界最強の魔女が王子専属のメイドなったと言う。
1.魔女は王子様のメイドになりました 【サイラ】
茶色ロング髪でエメラルドグリーンの瞳。メイド服をきている私は今、王城の前まで来ている。
中に入るとピシッとした白髪のおじいさんが立っていた。
「お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
執事さんについていき、あの人がいる書斎へと案内してもらった。
中に入るとあの人が、私に鋭く冷ややかな目を向けてきた。
「サイラと申します。今日からよろしくお願いします」
私にこんな目を向けてくる、金髪で綺麗な水色の瞳の冷酷第二王子『ルダリア・ アレン』。
冷たい目が心に刺さりそうになる。
「俺がお前を用済みだと判断したら、すぐにここを出ていってもらう」
「承知いたしました。精一杯精進いたします」
「…」
私は荷物が入ったトランクケースを持ち、指示された部屋に行く。
部屋の前に着き、鍵を開けドアを開ける。
中は普通だけど、平民の家よりも少し豪華な感じだった。
見て回ったところ、入って3、4歩行ったところの右側のドアの向こう側に、ユニットバスがあり、 左側はクローゼットと少し大きめのベットに、机と椅子があった。
トランクケースを机の上に置き、開く。
さっき、メイド長のレインに「アレン様のお手伝いは明日からでいいから」 と言われたので、荷物を片付け始めようと思う。
手を挙げ指示をすると、複数の本が空中に浮いて本棚に綺麗に収められ、服はクローゼットの中に吸い込まれるように収納されて、 私はホウキと雑巾を持って部屋の隅々の掃除をしていく。
「ふー掃除完了」
時計を見ると、あれから数時間が経っていたらしく、もう夕方になっていた。
「もうこんな時間…」
ご飯を食べてから、シャワーを浴びて今日はひとまず眠った。
バシン!
「この役たたずが!」
女の子は、痛みに耐えながら床に這い蹲ることしか出来ない。
「はっ! 」
夢から目覚め、恐怖のあまり思いっきり起き上がる。
「はぁはぁ…」
久しぶりに見たあの夢…一度経験したらもう忘れられない記憶…
時計を見ると、もう朝の6時。
「早く準備しないと」
メイド服を着て、急いでご飯を口に運ぶ。
7時から自分の仕事が始まる。
6時59分。昨日の書斎のドアの前で深呼吸する。
「スー…ハー…よし」
7時、ドアを開ける。
「おはようございます、ご主人様」
「…」
アレンは私に見向きもせず、書類を見ている。
まあ予想はしてたけど。
まず、この部屋の掃除から始める。
私はサッサと、部屋の隅々を綺麗にしていき、数時間後にはピッカピカ。
「この部屋の掃除は終わりました。次はどこを」
「部屋に戻っていいぞ」
アレンの言う通り、部屋に戻った。
時計を見ると、12時。
「はぁ…」
ため息を着く。
「ご主人様は完全に心を閉ざして、人を完全に信用できなくなってるわね」
いつからあんなに冷酷な王子になったんだろう。昔のご主人様はもっと可愛くて優しかったのに…
少し考えすぎて、そのまま眠ってしまった。
2.私の昔話【サイラ】
私は子供の頃、親から虐待を受けてきた。
家は貧乏で、毎日盗みを働かせられていた。
誰も助けてくれず、痛みに耐えながら過ごす毎日だった。
バシン!鈍い音とともに頬を強く叩かれる。
「この役たたずが!」
幼い頃の私は、親に歯向かうことすら出来ず、床に這い蹲ることしか出来ない。
「あんな所で店主に見つかるなんて!本当にお前は馬鹿だな!」
ううぅ…
「ごめんなさい」
「今日は食事抜きだ!」
でもそんな私にも、安心して過ごせる時間があった。それが親に隠れて魔術を使う時。
右手の指先に火を出して、左手の指先には水を出して混ぜたりして遊んでいた。
ある日事件が起きた。
いつも通り暴力を振るわれた時、間違って親を氷漬けしてしまった。
そこで私は思ってしまった。
このままこいつらが死んでしまえばいい。そうすれば私は開放される。こんな残酷な世界から抜け出せる。
そう思った。
私は親を中に放置したまま、家に火を放った。
その日の夜に、雨が降って火は消化され真っ黒。
私は、そこからの記憶が無い。
気がついた時には魔女になっていた。
殺されない限り死なない身体を手に入れ、山の管理人となり、人の願いを聞き受けて、充実した毎日を過ごしていた。
私は目が覚めて、準備を始める。
でも10年間、大規模な戦争があった。 それを止めたのが私。
そのせいで、私の二つ名が「世界最強の魔女」略して「最強の魔女」になった。
略されてるのか、あんま分かんないけど、人間がそう言ってんだからそうなんだろう。
それでも、戦争が無くなるとは思えない。
あのお方のためにも、私が生きてるかぎり守り抜くと誓ったのだから。
「ふぅ…今日も一日頑張りますか」
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このお話は始まったばかり。
これからサイラはどうなって行くのでしょうか。
アレンに認めてもらえるのか、はたまた家から追い出されるのか。
続きをお楽しみください!
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コメント
1件
わあ、第1話からすごく重くて切ない過去が明かされて、サイラの強さと脆さが同時に伝わってきました…!虐待の末に親を氷漬けにして火を放ったシーン、心臓がぎゅっとなりました。それでも「最強の魔女」として人を守ると誓ったサイラと、まったく心を開かないアレン様。この距離感がどう変わっていくのか、すごく気になります。掃除の魔術シーンは日常の温かみがあってホッとしました。続き楽しみにしてますね🌷