テラーノベル
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________ガラガラガラ…
「先生ー!連れてきたよー!」
結菜の大きな声が、クラス全体に届く。
初めて見る見た目のクラスメイトが、私と結菜へと視線を向けた。
既に結菜と知り合いなのか、担任の先生と話している結菜に寄ってくる女子の群れがあった。
____キーンコーンカーンコーン、、、
予鈴のチャイムが鳴った。その瞬間、服部先生が「席に着けー」とクラス全体に呼び込む。 「河上は、そこの席だよ。」と、指され、結構真ん中に近い席に、ひとつ空白があることに気づいた。先生の割には若々しい見た目で、低音の聞いた落ち着いた声だな、と思った。
席に座る時、周りから視線を感じ、少し恥ずかしく目を下に逸らした。
「えー、それじゃあ、この時間は自己紹介の時間にでもしようかな…よし!順番はー…前と後ろの出席番号のやつ同士じゃんけんだ!」
ジャンケン、聞いた瞬間、クラスがざわざわと騒ぎ始めた。既に作られた男子グループの1人が立ち、絶対勝てよ、負けたらジュースおごり、などと最後の方の出席番号は盛り上がっていた。それに比べ最初の方はまだ仲が深まっていないのか、大人しい眼鏡の女の子が恥ずかしそうに立っていた。
「…ねえ。」
周りの様子を伺っていると、突然隣に座っている女の子から話しかけられた。目が大きく、結菜と同じように高いポニーテールをしている。
「君、入学式の時いなかった子だよね?私、早乙女 千鶴、よろしくね!」
と少し微笑まれながら、手を出された。
「あ、私は河上 美桜、です。よろしく…お願いします。」と言いながら恐る恐る手を伸ばす。
「ははっ、なんで敬語なの笑。これから同じクラスになるんだし、タメ語にして欲しいなー」
キリッとした見た目の割には、結菜と同じく人懐っこい喋り方だと思った。
「…わかった、よろしくね。」
精一杯の笑みを浮かべながら、返事をした。
すると、
「うわー!おまえ何でグー出したんだよ!」
「普通そこはチョキだろはい奢り」
「はー!?」
奥の方で最後の出席番号の人達が騒いでいるのが見えた。最初の方の女の子は申し訳なさそうに座っていた。
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