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ΩヤンキーくんとドSなα
〜いきつけの店〜
(あらすじ)
Ωヤンキー君は家に帰るなり性欲が溜まり自慰行為をする。だが、手つきの慣れないΩヤンキー君はイくことが出来ない。
そんな中朝まで眠ることが出来ずイライラしながら学校に向かう。
すると「転校生が…」
という会話が聞こえ、その話をよく聞くと
転校生の彼女らしき人物が引っ越してくるという話だそうな。思わずムカついて殴ると、その生徒に弱いと馬鹿にされる。そんな中転校生がやってきてその後に転校生の彼女らしき男が。俺という存在がありながら、なんで…。
もう転校生の顔など見たく無い。俺はあの店へと真っ直ぐに走った。
カランカラン♪
(本編)
「いらっしゃいませ」
甘くて今すぐに溶けてしまいそうなパンの香ばしい匂いが店の中で充満する。
店に入っただけで満足してしまいそうな内装と香ばしいパンの匂い。そして店員さんのシュッとした鼻にきゅるんとした目。唇は光に反射されて輝いている。そんな、可愛い顔。この3点だけでお腹がいっぱいになりそうなこのパン屋は、俺の昔からの行きつけだった。
Ωという為だけに馬鹿にされ続けた人生。時には友達に襲われ、時には噛まれそうになる。
そんな中この店だけは現実を忘れられることができるような、安心できるようなそんな魅力があった。この店の店長はΩだった。だから俺の気持ちが分かるんだそうな。最初は誰にも俺の気持ちなど…とネガティブかつマイナス思考だったが、相談に乗ってもらいアドバイスを貰って行く内にお互い信頼できるよき仲間になった。それに俺の秘密を知っている唯一の存在であった。
「何かあったの?そんなに急いで。」
店長は、いつもと変わらぬ優しい声と口調で話しかけてくれた。この喋り方じゃなかったら安心できなかった気がする。俺はその時もう何度目か分からぬが、相談できる人が居ることの大切さを実感した。
「話は長くなるんだけど…。」
最初から最後まで、語りたいことを全て語っていたら10分程度掛かった。混乱していたせいか、日本語が曖昧になっていたのだが店長は真面目な表情で所々頷きながら聞いてくれて、話終わると目から同情の涙を流して泣いてくれた。俺の黒い心と違って心が優しく綺麗な人なんだなと思った。
「何から話そうかな…。」
その後、アドバイスをと店長はティーカップにコーヒーを注ぎながら話し出した。
店長の語彙力の凄さには毎度圧倒される。
毎回間違っていることは間違っているとハッキリ指摘してくれるお陰で懺悔(ざんげ)もできる、毎回、アドバイスを聞く度に、店長はよき相談相手だと痛感していた。
しばらくすると「おーい」という声が聞こえた。聞き覚えのある、優しい声と口調。店長だ。店長によると俺は話の最中で寝てしまったらしく、店長の部屋の寝室に運んでくれたそうな。昨日一晩中起きていた時のツケが回ってきたと痛感し、せっかく相談に乗ってくれたのにという罪悪感に犯されそうになった。
その後店長は「疲れているんだね。ゆっくり休みなさい。」と言ってくれた。その言葉で罪悪感に犯されそうになっていたところを助けられた。やはり店長は長い間生きているということもあり、一つ一つの言葉の重みが違う。このような素敵な店長がいるからなのか、この店にいると心が浄化されていくような気がして、心地がいい。実際俺がこの店にいる時と外にいる時とじゃ気持ちの変動が激しいんだ。
他の人と話している時や友達と話している時は常に何か考え事をしていて、何かに怯えているような、そんな気持ちなのだがこの店にいる時だけは違う……って。あれ?今思えば転校生と一緒にいる時もとても楽しくて甘えたくなってしまうようなほわほわした気持ちだった。今まで店にいる時と学校の屋上だけが安らかに休める俺の居場所だったのだが、転校生が来てからは居場所が3つに増えたような気分になっていた。
この瞬間、話も聞かずに転校生の話を無視してしまったこと、急に泣きながら走ってきてしまったことに対して心配をかけてしまったのではと後悔した。
そして謝りたいという気持ちに洗脳されていった。
「ありがとう!!」
大声で叫びながら勢いよくドアを開ける。
それを知らせるかのように鈴も勢いよく揺れる。その様子を見た店長は今日初めて安心したような笑みを見せた。
「笑った!」
後から思った話なのだがなにか笑った!だけでは失礼だったかなと後悔した。
その言葉を聞くと店長はクスッと笑って
「今まで暗い顔をしていたのだが今とても元気な顔をしている。悩んでいたことが晴れたのかな?良かった。気をつけて行ってきなさい。」
と可愛い子には旅をさせよとも言わんばかりに背中を押してくれた。
俺は店長のその言葉を安心して聞くことが出来た。前は違ったが今はなにか大丈夫だという絶対的自信があったから。アドバイスを聞いて転校生の事を少なからず信用することが出来たのだろう。やはり相談に乗ってくれる相手がいるというのは、幸せなことなんだな。
俺は転校生の居る学校へと、真っ先に走った。
何故か分からないが、今までに無いくらいにウキウキし、スキップしそうなくらい楽しい気持ちになった。やはり俺って単純だな-ーー
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前回の作品100↑♡ありがとうございます😭
とても嬉しいです。そして、他の作品も日々少しずつ♡が増えております。小説を作る際の励みとなっております。本当にありがとうございます🙏そして、こんなに長いのにここまで見てくださっている方々には感謝してもしきれません。こんな曖昧で変な文章なのに見て下さり誠にありがとうございます。