「ねぇ私の事好き?」
「勿論、大好きだよ」
唐突な質問に戸惑いつつも、私はそう答えた。
最初は彼氏と別れてなんだか寂しかったから「じゃあ私達付き合お!」そう軽い気持ちで言っただけだった。
そしたら彼女がOKするものだから私は驚きつつ、彼女と付き合う事になった。
かと言って私は女が好きな訳じゃない、なんなら彼女の事はただの”友達”としか思っていなかった。
なら何故「付き合おう」だなんて言ったかって?冗談に決まってるじゃん。
そもそも女同士だよ?断ると思うじゃん?まさかOKされるとは思わなかったし…
「ねぇ本当に私の事好き?ずっと塩対応じゃん」
今日の放課後、一緒に帰ってる途中だった。突然こんな事を言われ、私は思わず「好きだよ」と嘘をついた。
彼女は「そっか、ならいいや。ごめんね」と呟き「じゃ私こっちだから!また学校でね」と私の家の反対方向へと歩き出して行く。
「はあ…おっも、めんどくさ」
彼女の影が見えなくなった辺りで私はそう呟き、自宅へと向かう。
「ただいま」
そう家族に挨拶をした途端”ピコン”と通知がなった。彼女だ。
私は思わず「うげ」と呟いてしまった。画面を開くと「そろそろ家着いた?おかえり、明日も一緒に帰ろうね」とメールが入っていた。めんどくさと思いつつも、私は「うん!今着いたとこ~、ただいま」と返事を返す。
そこで会話は終わった。私はさっさと制服を掛け、お風呂に入り、食事を済ませ、家族とも最低限の会話しかせずに自分の部屋に引きこもる。これが私の日常。
「明日もアイツと帰るのかあ…めんどくさ」そう部屋で呟く。彼女は友達の時はあっさりしてて私と気が合う”友達”だった。でも今はとっっっても重い”彼女”。
「ほんと早く別れたいな」そう思いつつ、私は眠りについた。
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初めて小説書いた