👹「お、朧舞(おぼろまい)だ…!!」
1人が口を開く。
🍑「朧舞って、あの鬼舞の子とされる…ッ?」
桃太郎がざわつき始める。
視線を逸らす者もいれば、
闘争心に燃えている者もいる。
💚「へぇ〜…?世界が俺を
認識し始めたか…笑」
笑みがこぼれるというより、
口元が自然に吊り上がっていた。
その気配を察知したのか、
一気に桃太郎が身構え出す。
💚「いいよ、全員まとめて相手してやるよ」
パチン
と音が鳴ると同時に
一斉に桃太郎たちが飛びかかってくる。
来た_____ッ!
と、俺も身構えた瞬間。
👹「うわぁッ!?誰だあいつッ!」
鬼が声を荒げる。
その瞬間、背中に凄まじい
殺意を感じた。
俺は、すぐに振り返る。俺の目は
1人の男の顔でいっぱいになる。
?「いいねいいね…!!」
?「それでこそ潔だよね、っ!♪」
知っている。
俺は、この男を知っている。
封印したはずの記憶が
ドバドバと流れ出てくる。
胸がチリつく。あの声、あの目。
忘れるはずがない。忘れたかったのに──
🩷「潔潔ッ!!!」
💚「はっ…!」
黒名の声が俺の意識をハッキリさせる。
一瞬立ち止まったせいで
隙をつくり、相手に攻撃をさせてしまった。
腰からは赤黒い液体が
ダラダラと出ている。
💚「く……鯱影(しゃちがけ)っ!!
生きてる奴ら全員避難させろ!
そのあとはボスと逃げろ!」
🩷「潔はどうする…ッ?」
その声は震えていた。
💚「こんなとこで死なねぇよ」
そう言うと、黒名は安堵したような顔を
一瞬見せ、すぐに指示を出し始めた。
🩷「……潔が、あいつと再会するなんて……最悪だ」
?「さすが潔…っ!周りをよく見てるっ」
?「ねぇ潔。もう一回、2人でやり直さない?」
?「あの頃みたいに、本気で殺し合って、
笑い合ってさ──」
ウキウキしたような声で
俺に話しかけてくる。
心臓が跳ねた。あの時と同じ──嫌な感覚。
……だけど、今の俺は、逃げない。
💚「正義のヒーローはどうしたんだよ?」
💚「蜂楽廻」
蜂楽の顔が一気に曇りだした。
蜂楽と共鳴するように、風が一瞬、止んだ。
世界が息を潜める──。
💛「君が望んだ“正義のヒーロー”──
もういるんだよね、潔…♪」
目は笑っていないのに、
口角は天を向いている。
💛「ねぇ潔…、悪にはちゃんと染まれた?」
💛「あぁ…今は”朧舞”…だっけ?笑」
2人の間に沈黙が生まれる。
💚&💛「やっぱ潔/蜂楽 最高…、ッ!」
第4話 封印
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