「○○をするためには◇◇を用意する必要があるね」
「そうだな。◇◇はバンバンの方で手配出来るか?」
「多分大丈夫」
私はバンバンと、過去の研究の資料を見ながらこれからの研究について話し合っていた
しかし異変は唐突に訪れた
「それなら······!?」
じわじわと体が熱くなる感覚。ぞわぞわと慣れない感覚が背筋を伝う
あぁ。ヒートだ。本格的に発情してしまう前に早く自分の研究所に戻らなければ
「シリンジョン?」
唐突に黙った私に違和感を覚えたバンバンは不思議そうに顔を上げた
「···申し訳ないが今日はここまでにさせてくれ」
私はまだ本格的にヒートが始まってないうちに急いで資料等をまとめる
「あぁ、ヒートか。わかった。早く戻るといいよ」
微かなフェロモンの甘い香りと私の様子を見てバンバンは察してくれたらしい
幸いバンバンはβだから私を襲うこともバンバンのフェロモンに私が狂わされる心配もない
だからバンバンはこういったときに頼れるやつだ
さっと手早く荷物をまとめて部屋を出ようとするとバンバンに引き止められた
「ちょっと待って。これを首に巻いていくといいよ」
ドアに手を掛けたところで振り返るとバンバンは私の首にマフラーのようなものを巻き付けた
「まだそこまでてはないとはいえ既にフェロモンが出ているんだ。これで押さえておいた方がいいよ。ここにいるαは君の恋人だけじゃないからね」
「恩に着る」
私はバンバンに礼を行って部屋を出、足早に廊下を進んだ
そして少し歩いて自分の研究所についた頃には本格的にヒートが来ていた
「はぁ···はぁ···///」
しかし呼吸を乱しながらもデスクに座って先程の資料を再び広げる
研究を少しでも進めたい私にはヒートはたいして関係なかった
ヒート中のため力が入らずへなへなした文字が紙に綴られていく
頭もうまく働かないため作業効率など良いわけがない
しかし研究の過程で様々な薬品を自分で試したからヒートを抑える薬は私には効かないのだ
「シリンジョン。入るぞ」
少しして私が集中出来ないながらも研究に取り組んでいると聞きなれた低い声と共に見慣れた大男が入ってきた
「っ!何のつもりだ。私は呼んで無いぞ···」
私がそういうと大男もといダダドゥはわざとらしく肩をすくめてにまにまと笑う
「全く。俺の恋人は可愛げがないな」
「可愛げなどあってたまるか。さっさと出ていってくれ」
ダダドゥの言う通り私たちは恋人という間柄なのだが今αのコイツが近くにいると非常に良くない
なのにダダドゥは出ていくどころかじわじわと近づいてくる
「俺が出ていったところでお前はまた研究をするのだろう?それを止めるようにバンバンに言われて来てやったのだぞ」
ダダドゥは私の逃げ道をなくすように私の両脇に手をつく
「バンバン···余計なことを···っはぁ///は///」
至近距離でダダドゥのフェロモンにあてられる
急激に心拍数があがり体はさっきまでの比ではない程に熱い
荒い呼吸にぞわぞわと何かが這い上がってくるような興奮、下の口はダダドゥのモノを受け入れる準備を初めてじわりとズボンに染みを作っていく
それらが苦しくて恥ずかしくて情けなくてじわりと涙が滲んでくる
「今すぐっ···///出ていけ////」
こんな情けない姿を見られたくない
私は必死の抵抗で腕で顔を隠して反対の手でダダドゥの胸を押す
懇願にも似た私の言葉に、しかしダダドゥは従ってくれない
「こんな状態の恋人を放っておいてやるわけがないだろう?それに俺もそろそろ限界だ」
至近距離でささやかれたかと思うと、腕を捕まれてどかされ、少し強引にキスをされる
たくましいαの大男にヒート中のΩの私が抵抗できるわけもない
「んっ···んん///」
口の隙間から滑る舌が入ってきて私の口内を犯していく
「ふ···ぁ···」
至近距離で浴びるダダドゥのフェロモンのせいであっという間に思考が溶ける
ダダドゥの胸を押し返そうとしていた手は抵抗を止めてダダドゥのシャツを緩く掴んでいる
「結局俺に身を任せることになるのだから最初から従っておけば良いものを」
ダダドゥは愉快そうにそう言って、私はあっという間にベッドに連れられ押し倒された
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!