コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
午前0時の鐘が近づく中、6人は校舎の屋上へと向かっていた。
そこには、最後の断片となる紅音の身体の一部が隠されているはずだった。
「みんな、これが終われば、もう二度とこのループは繰り返さない」天音は力強く言った。
屋上は薄暗く、風が冷たく吹き抜ける。
赤い人の姿が現れた。彼女は悲しそうに、そして穏やかに6人を見つめていた。
「ありがとう…」その声は風に溶けていった。
6人は断片を合わせる儀式のように手を取り合い、赤い人の身体を完成させた。
その瞬間、赤い人の体から光が溢れ出し、校舎全体が眩い輝きに包まれた。
「これで終わりだ」敦司が安堵の笑みを浮かべた。
だが、天音は胸の奥に小さな不安を感じていた。
「本当にこれで終わるの?」
その時、赤い人の声が最後に響いた。
「ありがとう、でも、あなたたちの明日も守りたい」
午後0時を迎え、校舎は静寂に包まれた。
6人は互いを見つめ、未来への一歩を踏み出した。
終わらないループの果てに、彼らが掴んだものとは――。