テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第1話:世界が消えた夜夜の12時を過ぎると、部屋の中の空気が急に重くなる。
ベッドの端に丸まりながら、スマートフォンの画面を見つめていた。暗闇の中で白く光る液晶には、何の通知も届いていない。誰かに「助けて」と送りたいわけでもない。ただ、この胸の奥を刺すような苦しさを、どうやって消せばいいのか分からないだけだった。
「消えたいな」
声に出してみると、言葉は冷たく部屋の隅へ落ちていった。
生きている理由を探すことにも疲れた。明日が来ることが、ただただ恐怖だった。朝が来ればまた、何ごともない顔をして息をしなければならない。誰にも気づかれないように隠しているこの痛みが、自分の中でじわじわと毒のように回っていく。
いっそ、このまま世界が明日ごと消えてしまえばいいのに。
枕に顔を押し付けると、喉の奥がツンと痛くなった。涙も出ないほどに、心は干からびていた。
コメント
1件
読み終えました。 「世界が消えた夜」、タイトルと本文の重さがすごく合ってて、静かに胸に刺さる一話でした。特に「明日が来ることがただただ恐怖」という一文が、暗闇の中で一人でいる感覚をどうしようもなく伝えてきて…。心が干からびて涙も出ない描写、とてもリアルで、苦しいけど目が離せなかったです。 遥斗さんの書く闇は、ちゃんと一つの表現として立ってる。これを第一話で見せてくるのがすごい。続きがすごく気になります。