「…参謀、最近仕事に打ち込みすぎじゃないか」
参謀の机の上には書類の山。重要な物から些細なものまで全て積まれている。参謀のおかげでこの館に居る者たちの仕事量が軽減され、多少はゆとりがもてるようになったが…さすがに参謀に頼りきりになるのは申し訳ないし、体調を崩したら心配だ。
「私は罪を犯しました。これぐらい当然です」
「……いや、そういう訳では…」
参謀はこれぐらい何ともないという顔をしながら書類と向かい合っている。流石に時間外労働なので今日は無理矢理にでも寝かせるべきか…。参謀を机から引き剥がし部屋から出る。その間参謀はずっと何か喚いてたが知らん。お前が悪い
「もう!いい加減離してください!仕事が残ってるんです!」
「今日の分の仕事はとっくに終わっただろう?ほら、さっさと寝る。もう11時だ」
「はぁ?まだ11時じゃないですか!私そんな早くに寝れませんよ!」
「いや、寝れる。参謀は最近すごく頑張っているからな。そうだ、明日休暇を取ろう。自由にしてていいぞ」
「いや、そんなことしなくても」
「ほら寝ろ。最近寝てないだろう?このまま寝ずにいると仕事の効率が下がる」
「ぐ、」
暴れる参謀を布団にしまい込みなんとか言いくるめる。しばらくするとすぐに寝息が耳に入ってきた。目元にはうっすらと隈が出来ているのを見て、少しため息をつく。参謀は、自分の身を削らないとここでは生きていけないと思っているのだろう。大臣の傍にいた時がそうだったから。オレは、参謀が心の底から笑う顔を見たい。オレの目を真っ直ぐに見て欲しい。…こんな事を言うと引かれてしまうだろうな。だが、今はまだ焦る時じゃない。ゆっくりと、参謀の心を開いていこう。
《類side》
…朝だ。昨日は将校殿に無理やり寝かしつけられたんだっけか。窓の外には小鳥が2羽、小枝の上に止まっている。
「…そういえば、今日は休みにするとか言ってたな……」
昨日の夜の出来事を思いだす。休暇…何をしようかな。いままでまともに休みを過ごしていなかったので、何をしていたのか忘れてしまった。
「…」
やることが無い。こっそり、書類を片付けておこう。足音をできるだけ立てないよう仕事場へ向かう。ギイ、と扉を少し開け、誰もいないことを確認してから自分の机の上にある書類を持ち出そうとした。
コメント
2件
神作すぎて寝た(?)
途中で書くの飽きちゃったからとりあえず途中まで…