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こんにちは!いちごです🍓
ついに𝓑𝓵𝓪𝓷𝓬𝓱𝓔 𝓝𝓮𝓲𝓰𝓔も最終回になりましたね!ここまで読んでくださってる皆様には感謝しかないです🥹🫶
𓐄 𓐄 𓐄- ̗̀⚠︎ ̖́-𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
・桃赤(赤桃)、黒白、水青(青水)など登場しますので、地雷さんはGo backを!
・🐇💜が女体化してます!
・皆様ご存知の名曲『𝓑𝓵𝓪𝓷𝓬𝓱𝓔 𝓝𝓮𝓲𝓰𝓔』を元に考えたお話の第7話の後編です
・センシティブ表現あります
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それではどうぞ!
▧ 第7章〖 バッドエンドのその先に 〗
黒「⋯見届けたで、しょう⋯⋯」
本人の言葉通り俺は目を背けず、立派な姫のその最期の瞬間を見届けた。
赤く飛び散った血までもが美しかった。
⋯⋯もう、いなくなってしもたんやな。
黒「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
水「⋯しょうちゃ⋯⋯、っ!?」
青「っ⋯間に合わんかったか⋯⋯」
水「っ〜〜⋯しょうちゃん⋯⋯っ!」
国王の判断のみで落とされた首。 最期まで美麗に、華麗に散ったしょう。
またいつか逢えたらその時こそ、愛を伝えさせてな。そして2人で幸せになろう。
黒「いつまでも愛しとるよ。しょう」
・・・・・・
赤「⋯ないくん、こんばんは。」
桃「こんばんは。いきなり呼び出したのに来てくれてありがとね」
赤「うん。呼び出しの理由は?」
桃「⋯少し、りうらとお話したくてさ」
赤「⋯⋯⋯⋯そっか、」
桃「あ、ねぇ見て。ここから見る夜空、凄く綺麗でしょ?いつか見せたかったの」
赤「本当だ、綺麗だね」
桃「⋯こんなに綺麗な空の下に生まれてこられたこと、俺はいつも感謝してる。」
桃「それだけで幸せだけど、できることなら王子っていう立場じゃなくて、普通の男の子として生まれてきたかったなって⋯⋯どうしても思っちゃう時がある。」
赤「⋯俺も、魔女として生まれていなかったらって思ったこと、何度もあるよ。」
桃「そっか。りうらも一緒なんだね⋯」
桃「⋯星空を見ると、なぜかはわからないけどいつも切なくなるんだ」
俺がりうらに惹かれた理由は、境遇が似ているからという点もあったのかもしれない。
それはまるで、一等星のレグルスとスピカのように酷似していると言える。 それらの星は連星系で、3から6月にかけて青白く輝く一等星という共通点がある。
連星系とは2つの恒星が互いの重力によって結びつき、共通の重心の周りを公転している天体システムのこと。
つまり互いが互いを必要としており、一方が欠ければ存在できないことを意味する。まるで俺たちのようだ。
俺たちはレグルスやスピカのように青白く輝く。“俺たちの色”を表現できないまま、赤や桃色になれないまま輝いている。
そして俺たちは同じ年に生まれて、同じ時に輝き出した。そして2つの星は同時に輝きを失う。俺たちにぴったりだろう。
桃「星ってさ⋯俺たちみたいじゃない、?」
赤「そう、なのかな⋯」
桃「⋯来世は輝ける人生を送りたいな」
赤「⋯そうだね、」
自由に人を愛してみたい、きっとこの願いを持つのは城内で俺だけではないはず。
同じ願いを持っていた白雪姫はどうなったのだろう。死刑判決だけはしないようにと両親に頼んだから恐らく国外追放だと思うが⋯せめて何の罪もない白雪姫には、今世で幸せになってほしいと思う。
桃「⋯ねぇ、りうら。俺ね。」
桃「“君だってわかっていたよ”」
赤「⋯⋯⋯どういうこと、?」
桃「⋯⋯俺のせいでりうらが白雪姫に嫉妬しちゃって、白雪姫を“殺しかけていた”こと本当は知ってたの。」
赤「⋯⋯え、じゃ⋯じゃあ⋯⋯⋯」
桃「⋯生きてるよ、白雪姫。」
赤「⋯⋯!よかった⋯⋯⋯⋯あ、」
桃「⋯⋯笑 やっぱり優しいんだね。」
赤「いや⋯別に、そんなわけじゃ⋯⋯」
赤「だ、だって俺は魔女だし⋯」
桃「⋯いいんだよ、もう演じなくて」
桃「俺は“白雪姫を心から愛する王子”を演じきれなかったし、りうらは“美しさのみに執着する魔女”を演じきれなかった。俺たちは大罪人なんだよ、笑」
俺たちは今世で大罪を犯した。だから、今世で幸せになることは許されない。
桃「狩人のことも殺したんでしょ?」
赤「え⋯なんで知って⋯⋯」
桃「⋯わかるよ。俺に薬を渡してくれた後に狩人と話してたでしょ?見てたよ」
赤「見て、たの⋯?」
桃「だって好きだもん、りうらのこと」
赤「⋯⋯⋯え、っ?」
桃「⋯好きだよ、りうら。今までずっと伝えられなくてごめん。ちゃんと愛せなくてごめんね。誰よりも愛してるよ。」
赤「⋯⋯う、そ⋯⋯⋯」
桃「⋯りうらの気持ち、聞かせて?」
赤「⋯好き、好きだよ。大好き⋯⋯っ」
桃「⋯⋯その言葉が聞けてよかった」
桃「ありがとう、りうら。愛してる」
グサッ⋯りうらの腹に一本のナイフ。
己に与えられた𝓻𝓸𝓵𝓵を演じきれなかった者は重罪だ。だからこれは仕方のないエンディング。俺たちが死ぬというこの結末は最初から決められていたんだ。
赤「っ⋯わか、ってた⋯⋯よ、」
赤「俺、ちゃんと⋯演じきれなかったから⋯いつか罪、償わなきゃ⋯って⋯⋯」
桃「⋯うん、俺もわかってた。」
赤「来世、また⋯逢える、かなぁ⋯?
桃「⋯⋯うん。逢えるよ⋯きっと」
桃「この愛は繋がってる。次こそ2人で“幸せ”を知ってみようね。」
赤「⋯そう、だね⋯⋯」
赤「だいすき、だよ⋯ないくん」
桃「⋯⋯⋯⋯待っててね、りうら」
桃「すぐそっちに逝くよ。」
来世でも再び巡り逢えたら、その時こそ俺はりうらに好きだと伝える。
この気持ちは、永遠のものだから。
?『そして己の腹を刺した王子は、夜空に輝く2つの星を見つめながら死にましたとさ⋯お終い。』
?『これがもう1つの白雪姫のお話だよ。
“𝓑𝓵𝓪𝓷𝓬𝓱𝓔 𝓝𝓮𝓲𝓰𝓔”っていうの』
?『俺はこっちの方が好きなんだよね。読む度に実話な気がしちゃってさ』
?『おれもこっち好き!かなしいけど、好きって言えたからうれしいよね!』
?『おれはまいにち“ないくん”に大好きって言えるからね、“しあわせ”だよ!』
桃『俺も“幸せ”だよ。俺の弟に生まれてきてくれてありがとう、“りうら”。』
𝓕𝓲𝓷.