テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「……通知、来てる」
ミナミの手が震えていた。
彼女のスマホの画面には、YouTubeアプリの通知がポップアップしていた。
【投稿通知】
チャンネル名:“Project_TN - OFFICIAL”
新着動画:「天鳴館 Final_Log_09_23」
投稿時間:現在の時刻とまったく同じ、23:14。
「いやいやいや!このチャンネル、確か失踪者のアカウントじゃん!?
更新なんてもう何年も止まってたのに!!」
「しかも、さっき私たちがノートで読んだ“9月23日”って……今日と同じ日付だよ」
──二人はスマホを床に置き、その場にしゃがみこむようにして、動画を再生した。
画面には、荒くノイズのかかった映像。
息が荒く、カメラを持って逃げているような音声。
手ぶれ。暗闇。何も見えない。
でも次の瞬間──
「これを見てるお前ら。
逃げろ。
天鳴館の“地下”には、まだ……」
そこで映像は、ぷつりと途切れた。
【この動画は再生できません】
「消された……?今見てただけだよ!?なんで!?」
「これ……“私たち”へのメッセージだったんじゃない?」
ふたりは見つめ合う。
そして決めた。
「地下に行こう」