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fjsw side
「別れよう」
「、、、え?」
意味がわからない。恋人の元貴がいきなり家に来たと思ったらこのありさま。
「まって、なんで?」
「、、、、別に好きじゃなくなったから」
「あ、え、」
「とりあえずそう言うことで。これからは普通にいつも通りで大丈夫だから」
君は振り返らず家を出て行った。
その夜はよく眠れなかった。理解が追いつかなくて涙すら出なかった。
翌日、元貴は学校に来なかった。
「元貴となんかあった?」
隣の席の若井滉斗が話しかけてきた。
彼は僕と元貴の親友だ。僕らの交際を唯一知っていて認めてくれている人。
「なんで?」
「涼ちゃんなんか元気ないから。わかりやすすぎて、みんな心配してたよ?」
「そっか、、、ここじゃ話しにくいからお昼でもいい?」
「わかった」
僕そんなにわかりやすかったか。気をつけないとな。
「りょーちゃん、大丈夫?」 「これで元気出して!」
何かあると分かっても、そっとしておいてくれる若井やクラスのみんなの優しさが心に染みて涙が出そうだった。
やっぱり僕傷ついてたんだなと改めて感じさせられたが、泣くわけにもいかないので我慢した。
お昼、若井と2人で屋上に行った。
「で?なにがあったの?」
僕は若井に全てを話した。
「別れようって、言われた、」
「は?うそでしょ?」
「ほんと」
今更ながら涙が出てきた。泣いている僕を若井がそっと抱きしめてくれた。
若井の優しさによりいっそう涙が出た。
「元貴がさ、急にそんなこと言うわけないから、きっと何かあるんだよ」
「、、、いや、多分僕が嫌になるようなことしたから、、」
「涼ちゃん、、、」
僕が泣き止むまで、若井はずっと背中をさすってくれた。
みぐり。です。
新連載
もりょきメインのお話です。若井さんはちょくちょく出てきます。
温かい目で見ていただけると嬉しいです。