出)つ、つい電話しちゃったよー、、、
今思えば電話の必要性はなかった。
でも、かっちゃんの声を聞きたかった気持ちが
勝ってしまったから。
出)なにか、電話した口実を探さないと会った時絶対なんか言われるよなぁ、、、
いまさら恥ずかしくなるのもそのはず
衝動的に動いた結果だ。まぁしゃあない。
一方的に僕がかっちゃんかっちゃん言いすぎて
ウザがられてることくらいはわかってるけど
出)思えばこんな早い時間からかっちゃん起きてたんだ。
普通、迷惑レベルだ
休日の朝くらいゆっくり寝ていたいと思うのは僕だけなのかな…?
電話が終わってそんなことを考えていると
音がないリビングに寂しさを覚えた。
なにか音楽でもかけようかと、再びスマホを持ち上げる。
その時だった。
出)あ、やばい、かっちゃんとどこ行こう
ノープランだった。
一緒に居たいという自分の想いの強さが
先に出てしまった。
本当に何も考えずに電話をかけたことに
自分でも驚いた。
出)よし、とりあえず今日は本屋に行こ
きっとそこなら行きたい場所とか、観光地とか有名なところとか見つかるはず。
まぁ、スモールステップだ、気楽に行こう
勝)…
時間が過ぎるのってこんなに遅かったっけ。
朝起きて、暖房つけて
カレンダーめくって、歯磨きして
飯作りかけで、出久から電話来て
体感もう1時間は経ってそうなのに、
まだ30分すら経過してない
12月は嫌いだ
嫌いだ…
…きらい
勝)……そういや、ノリでいいよって言ったが
勝)クリスマスあいつとどっか行くってか…??
頭の整理が色々追いついてない
嬉しいこともあった気がする
あぁ、そうだ、
デクに彼女がいるってのはデマだったんだ
その事実に安心する自分に違和感を覚えた。
自分でもよくわかっていないが、
自分の大切な幼馴染が他のヤツのとこに行っちまうのが
…心のどっかで
つっかえるものがあったんだと思う
あいつは恋愛とかすんのか…?
最後には習得するくせに、
不器用で、いっつも遠回りしてるようなやつに…
1人じゃなんにもできないやつに…
「俺が居てあげなきゃな」って感情が
どっかこっかで湧いてたんだろうなァ、
馬鹿馬鹿しい…
ガキの頃から出久のことを下に見てたが
勝)もう立場もなにも、わからねぇよ
ぶっちゃけ、自分が何を考えているかも
誰とどこで何をしたいっていうのも
この時期は一切なくなる
でも一つ、、
ひとつだけ…
心の支えがあった
それは…
母親がよく聴かせてくれた愛だった。
亡くなる数日前に歌ってくれたっけな。
その時の動画が残ってた
再生するたび、
目からあったかい水が流れてくる。
勝)…泣いてねぇっつーの、
勝)…泣いてねぇ、ッ、、
そう自分に言い聞かせながら、画面の中の母の顔を見る
勝)…なつかしいなぁ。
母が死んだあの日、
雪が降っていた日。
せめて…
出久と過ごせるクリスマスくらいは
晴れてますよーに、、
コメント
17件
ノープランなの出久くんらしくて好き死ぬぅ(死ぬ死ぬ界隈)
まじ夢小説家界隈のヒカキン(?)
KAMISAKU