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「……起きた?」
伊波ライが覗き込む。
「……んー……まだ眠い」
緋八マナは布団に顔を埋める。
「今日は出かけるって言ったよね?」
「言ったけど……」
もぞもぞ動いて、また近づく。
「……あと五分」
「さっきも聞いた」
「ほんまに最後や」
「絶対嘘」
⸻
結局。
「ほら、起きて」
「……しゃーない」
ゆっくり起き上がる。
「顔洗ってき」
「命令多ない?」
「優しさだよ」
「どこがやねん」
⸻
外に出ると、空気が少し冷たい。
「どこ行く?」
「適当にぶらぶらでええやろ」
「いいね」
自然に隣に並ぶ。
昨日より、さらに近い。
⸻
「マナ、これ」
「ん?」
さっと手を取られる。
「……外やで」
「昨日も言ってた」
「せやけど」
でも。
離さへん。
「……まあええか」
⸻
カフェ。
買い物。
他愛ない時間。
でも。
「なんか、ええな」
「なにが?」
「普通にデートしてる感じ」
「してるよ」
「……そやな」
⸻
帰り道。
「昨日の続きみたいやな」
「うん」
「……また泊まってええ?」
少しだけ照れながら。
ライは、すぐに笑った。
「いつでも」