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夏目萌*優しい彼~コミカライズ
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西原衣都
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猫塚ルイ

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そして暫くして電話を終えたと羽衣子の元へ戻った昴だったが、その後も同じようなことを続けていく。
洋服売り場へ移動すれば、「すみません、また電話が」と言って羽衣子を一人店へ向かわせ、雑貨屋でも同様だった。
羽衣子は最初こそ遠慮していたものの、一人で見て回るうちに少しずつ表情を和らげていった。
淡い色合いのストールを手に取ったり、可愛らしいマグカップに目を留めたり。
その姿を離れた場所から眺める昴の口元にも、自然と柔らかな笑みが浮かんでいた。
一通り回った頃、昴が申し訳なさそうに頭を下げる。
「本当に申し訳無い、電話ばかりで」
「い、いえ……!」
「少し休憩しましょうか」
そうして二人はモール内のカフェへ入り、コーヒーを注文して窓際の席へ腰を下ろす。
ようやく落ち着いた空気になった頃、
「ういちゃん! パパー!」
元気な声と共に希海が駆け寄ってきた。
「楽しかったか?」
「うん! さっくんといっぱいあそんだ!」
満面の笑みを浮かべる希海に、羽衣子も嬉しそうに微笑む。
皐月が希海と自身の飲み物を購入し、四人で少し休憩することになった、その最中、
「申し訳ありませんが、少し席を外します」
そう告げた昴は自然な様子で立ち上がる。
「皐月、吾妻さんと希海を頼むぞ」
「はい」
そして昴は一人ある場所へ向かって行った。
まず初めに辿り着いたのはアクセサリーショップ。
次に洋服店、最後に雑貨店。
各売り場で羽衣子が長く見つめていた商品を覚えていた昴は、それらを迷いなく購入していく。
そして、一度駐車場へ向かい車へ荷物を積み込むと、何事も無かったかのようにカフェへ戻り、その後は四人で夕食を食べて帰宅した。
帰宅後、遊び疲れた希海はお風呂に入ると、早々に眠りについた。
無邪気に眠るその寝顔を見つめながら羽衣子が小さく笑い、布団を掛け直して静かに部屋を出る。
そして自室へ戻ろうとした、その時だった。
「吾妻さん」
背後から昴の声が掛かり、羽衣子が振り返ると袋を手に立っていた。
「これを」
「……え?」
そして、突然差し出された袋を戸惑いながら受け取る。
「えっと、これは……?」
「開けてみてください」
開けるよう促されて袋を開けてみると、
「え……これって……」
中には自分が見ていた中で一番気に入ったストールが入っていて、更にその中に大きめの箱と、ジュエリーが入っていると思われる小箱も入っている。
大きめの箱を取り出して中を確認すると、それは雑貨店で見ていたマグカップ。
そして、小箱を手に取って開けてみると、凄く気に入って合わせてみたけれど、値段が高くて諦めたネックレスが入っていた。
「どうして、これ……」
驚いた羽衣子がポツリと呟くように口にすると昴は、
「すみません、あの時、電話が来たと言っていましたが本当は嘘で、貴方を少しばかり観察させていただきました」
「え……」
「貴方はすぐに気を使って断るでしょう? 私としては、吾妻さんに楽しんで貰いたかった。気を使わずに欲しい物を見ていて欲しかった。だから、あえて一人にして私はそれを見守っていたんです」
「っ……!」
昴の言葉に羽衣子は驚いたように目を見開いた。
「で、でも……だからってこんなに……」
「いつも希海のことを考えて沢山の愛情を注いでくれていて、私はとても感謝しているんです。そのお礼も兼ねていますから、受け取って貰えたら嬉しいです」
「そんな……だって、私は……借金を肩代わりしてもらっているだけでも申し訳ないのに……」
「それについては、貴方のせいじゃないことは分かっていますから、そこまで気負うことは無いですよ。いずれ貴方のお兄さんを見つけた暁には、きちんと本人から支払わせますからね」
「……っ」
「吾妻さん、いつも家事に希海のことをありがとうございます。これからは皐月もいるので、一人で気負わずに分担して家のことや希海のことをしてください。そして、貴方もたまには、息抜きをしてくださいね」
そんな昴の言葉に羽衣子の胸は熱くなり、持っていた袋を胸元でギュッと抱き締めた。
コメント
1件
もう、もう……!このエピソード、昴さんの優しさが炸裂しすぎてて私の心臓がもたない!!😭💕 あの「電話が来た」って嘘で、実は羽衣子さんの好きなものをこっそりチェックしてたなんて…!しかもストールにネックレスにマグカップまで、全部覚えてプレゼントしてるの、神すぎるだろ…!「気を使わずに楽しんでほしい」って想いがもう、尊すぎて涙出るわ…✨ 羽衣子さんが袋をギュッと抱き締めたシーン、絶対泣いてるよ…私も一緒に泣いた!!今回の昴さん、マジで彼氏力高すぎて反則だと思うんだが??(語彙力喪失)