曖昧な関係とセンチメンタル
取っ手に手をかけようとする。
慌てて立ち上がり手を掴む。
ビクッ、と肩が震えた
「っえ、……」
あなたへ
「好き、」
「や、やだ、……」
「僕っ、…も、ずっと好きや、」
「別れたない、…」
「ほ、ほし、…な、」
「嫌いなんて言ってすみません、」
「鳴海、さん、……に、…そう思わせたんのも僕、。」
「はじめからなんて後悔させてすみません、。」
止まらない。言葉も涙もこれでもかと言うほど溢れて出てくる。
「ぇ、…まっ、…違う、!!」
「っ、すみません、……ほんまに、…僕、最低やわぁ、……」
「違う、!!保科、!!!!」
ダメだ止まらない。手を掴む力が強くなっていく。それにこの傷の深さ、きっとすごく痛いのに無理して立ってる。
静かな夜。
距離は10センチほど。バッチリと目が合う。
同じように手を強く掴み返す。
両手をしっかり掴み、身動きの取れないようにベッドに押さえつける。
白い布団に押さえつける。沈む恋人。その目はまだ潤んでいて今にでも泣きそう。
その瞳
まっすぐに自分だけを見てる。
今はボクだけ。
「ぇ、」
「……違う、」
「後悔なんかしてない、」
「そんなの思ってなんかない、、」
「……、、」
「…ごめん、嘘言って」
「信じてほしい、。」
「……っ」
「ずっと、…ずっと、………」
「っ、好き、、だから、…」
あつい
顔あっつ、……
窓からはいる冷たい空気が頬に触れてもすごくあつい。
ぎゅぅ
首元があたたかくなる。耳元で、自分へと向けられる言葉。今視界は白い。
首元には腕が絡んでいて、肩には恋人の顔がある。
「…顔、……真っ赤やでほんま、笑」
「そんなんで言われたら説得力ないやん、笑」
ばっちりと
静かに少しだけ、
微かに首を縦にふった。
「、、!、」
「…ほんとに、……まだ僕のこと好きなんですか、……??」
「っ、」
次の瞬間
ん、…
と小さな声が聞こえる。
5秒
短かったけれどすごく甘い。
甘すぎるキスをした
「……すき」
「好きだから、。」
「好きだから、………っ、。」
「、!、……」
保科に抱きつかれて一緒にベッドの上にいる。
「……っ、僕も、…」
「大好きです、。ずっと好きや、」
「嫌いなんか思っとらん、」
「弦くんが、……いっちゃんすき」
聞きたかった声
聞きたかった名前
言って欲しかった言葉
ずっと欲しかった温もり
すべての寂しさを一瞬で埋め尽くすように、満たされる。
「っ、……、、、」
「…ぇ、……泣いとる、????」
「泣いてないっ、。。、/」
「…すき、…宗四郎」
「…ふふ、……久しぶりにきいた」
「大好きや、弦くん」
「ずっと寂しかった、。」
「1ヶ月ぐらい話とらんもんね。」
「僕も寂しかった、」
肌寒くて静かで、甘くて熱い夜。ずっとずっとこうしたかった。喧嘩したあの日から少しづつ後悔がある。その後悔と今の関係に耐えれなくなったのはお互い様。しっかり認めて解決。ほんとの気持ちなんか伝えるなんてむずかしい。
あなたへ
「ずっと、…他の奴に取られるんじゃないかって心配だった、。」
「もうボクのこと冷めたかと思ってた。」
「今日、またちゃんと話せて嬉しい、。」
「ずっと好きだ、。宗四郎」
あなたへ
「僕もずっと心配でした」
「僕以外に違う人に惹かれたらどないしよって、」
「やっぱり僕、…鳴海さんが居らんと、」
「鳴海さんやないとあかんのかもしれへん」
「好き、弦くん」
ふふ、と小さく笑う
どれだけこうしたかったか。どれだけこんな夜を望んだか。どれだけ孤独に、一人でいたか。どれだけまたあなたと居たいと望んだことか。
ずっとずっと
ずっとずっとずっとずっと
ずーーっと
何があっても1番大切で大好きで
どれだけ自分が望んでる人か
この期間よく思い知らされた
ねくすと70
またじかい✩.*˚
コメント
11件
ほんっとうにほんっとうに大好きです😖💖💖💖💖💖 誤解(?)が解けて想いもちゃんと伝えられてひとまず一件落着って感じですね!🥹🫶🏻🫶🏻 空白の1ヶ月間を取り戻すように、お2人にはこの先もずっと幸せであって欲しいです💫💖💖💖💖 1ヶ月分の反動がきて、お2人はこの後30分ぐらいは一緒にベッドでお喋りしてそう😹😹 今回もめっちゃくちゃ最高でした!💖💖💖💖 続き楽しみに待ってます🥹🫶🏻🫶🏻🫶🏻
ほんとに次の作品のネタがなくて……良ければここにリクエスト書いてもらえるとありがたいです…🫵🏼🫵🏼💞💞💞💞