>>1 mizuha.
『親友に好きな人が出来たらしい。
その人のことを考えると夢中になって、勉強することを忘れてしまうほど。
親友は、︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎はると︎︎︎︎︎先輩"︎︎と言った。
他校の先輩で、私の学校でも話題になるぐらいで。
元カノはいなくて、想い人=好きな人はいると一度は耳にしたことがある。
品行方正で、スポーツ大会でも秀でた成績を残したり、家柄もほかとは比にならないぐらい凄い。
そんな人を好きになっている親友は照れていた。
頬を真っ赤に染めて。
なんだか涙が出そうなぐらい胸が苦しくなって、私はすぐさま家に帰ることぐらいしかできない。
「ごめんね、またその話聞かせて。」
言い残して歩いていると風が少し気持ちよかった感覚がした。
あっ、と気づくと遅くて親友の好きな人が私を怪訝するような顔で見ていた。
立っているなんて知らなかったから驚いて涙も止まってしまった。
「…」
沈黙のまま私は親友の好きな人の横を通っていった。
これ以上何かで傷つきたくなかったから。
大切な人を不幸にさせたくはない。
部屋に入った時、スマホを取り出して通知を確認する。
あの人からLINEは来なかった。
スマホを片手に私はあの人の名前をノートに綴った。』
>>2 sumire.
『1月15日、ついに私は親友に好きな人がいることを打ち明ける決意をした。
あの子はそういうことに敏感で否定的な思考を持っている子だったからあまりしたくはなかった。
でも話したら気が楽になるのでは無いかと思って勇気を持ち話してみた。
案の定親友は帰ってしまったが、これでいいのだと受け入れることにした。
私は先輩にLINEを送ってみるが既読がつかない。
「先輩いつもすぐ返ってくるのにな。」
丁寧にLINEを返してくれて私が手を振ると振り返してくれる先輩に私は魅力を感じた。
でも先輩には好きな人がいた。
サラサラのロングヘアで色白な肌を持っているあの子。
睫毛も長くてスタイルもいいしセーラー服が似合うあの子。
先輩の全てを手に入れてあの子から奪ってみたかった。
私は結局幸せになることだけを優先していたからか先輩は私には振り向いてくれなかった。
1度でも振り返ってよ。
あの子になれればいいのに。
あぁ、私はあの子が元から嫌いだったんだ。
冬の朝、私は先輩にダメ元で告白してみた。
振られて言われた言葉は分かりきっていることで。
「ごめんね、気持ちは嬉しいんだけど俺、、
のことが好きだから。」
その子の名前だけ空白に聞こえる。
涙を流しながら私はあの子の元へ駆けて行った。』
>>3 haruto.
『3年生に進級する日の朝、俺はあの人に出会った。
友達と楽しそうに話している女の子。
最初は可愛いなと思う程度だったのに、段々と振り向いてくれないかなとか、目あったらいいのにとか自然と考える日々になっていた。
何回も諦めようとしたけれど、あの子を見る度にほかの女の子など目に入らないぐらい素敵に見えた。
きっと1年生だろうな、あと1年経ったら会えなくなるのかなと想像していたら友達が声を掛けてきた。
「はると、あの子好きなん?」
驚いて咄嗟に違うよと大声で言ってしまった。
あの子は振り返り俺の方を見て笑っていた。
そこもなんだか愛おしくて好きの理由になった。
冬の夕方、家に帰ろうと歩いていたら前からあの子が涙を流して俯きながら歩いていた。
一瞬止まってあの子を見つめているとあの子も俺を見つめた。
沈黙の時間が続いて話しかけようと思ったらすぐさま俺の横を通り過ぎてしまった。
叶わぬ恋をしたかのようにたくさんの涙を流していたあの子の好きな人が羨ましいな、不意にもそう思ってしまった。
結局連絡先も得られないまま段々と時間が過ぎていくばかり。
あの子の友達に好きだと言われたが、俺はあの子を好きになっていたから断った。
その子も涙をたくさん流してあの子の元へと走っていったがその子を慰めているあの子は、とても切ない顔をしていた。
俺になんて振り向いてくれないと確信してしまった。
俺はあの子の事を考えながら涙を流して、改札口を通った。』
Fin.
『
コメント
4件
うはーー、、初見ですが最高すぎました、 三角関係って切ないですね、、
恋とか詳しくないけど、気持ちはなぜか分かるんだよね。 恋は簡単に実るものじゃないからね。 そうだね、みんな自分の幸せを優先する。それが当たり前なんだろう。 例え、他人が殺 されても可哀想とか言うだけで次の日には忘れるほど愚かな者だよ。