お味はいかがですか?
夜の八時、PCに向かって一人作業をしているブラックに一つのインターホンが耳に入った。
(誰だこんな時間に?)
訝しげに思ったブラックは監視カメラで外を確認する。
すまない先生だ。
(すまない先生?)
ゆっくりと扉を開け要件を聞く。
「一緒に夜ご飯を食べようよ!部屋、お邪魔してもいいかな?」
なんだそんなことかと思い部屋に招き入れた。
「意外と広々とした部屋なんだね」
「てっきり機械とかで部屋が敷き詰められてるのかと思ってたよ」
私の事を研究者なのかなんかなのかと思ってるのかと少し呆れた。
「そう言えばブラック君は普段何を食べてるの?」
「インスタントラーメン、チョコ、コーヒー、水、私が食べてるのは以上です。」
ふーんと聞いてきたのにも関わらずに呆気なく返事を返されたため少し、追い返してやろうかと思った。
袋から何かを取り出す。
ホットドックだ。
「こんな夜にはレモネードとか飲みたいんだけどそんなの無いよね?」
「ある訳が無いです。」
「じゃあ水でいいよ。」
水をすまない先生の前に差し出し、貰ったホットドックの包み紙を丁寧に剥がし口に入れる。
どう?顔を覗いて聞いてくると私の感想をそんなに気になるのかとため息を着いた。
オワリ