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僕らの14つのメモリー

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僕らの14つのメモリー

13 - 4つ目の思い出のかけら13

2022年08月02日

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その後すぐなおきの家に向かった。言わなければいけないことが山ほどあったからだ。なおきの家に着いたがインターホンが押せない、一人で誰かの家を訪ねるのはこれが初めてだ。

「意外と緊張するんだな。」

軽くそう呟き決意を決めインターホンを押した。

「すいません。なおきと友達のけんじって言います。」

「はーい,今出まーす。」

母親の声だった。

「ごめんね今日は熱で寝込んでるの。」

「あっ,いえ,お見舞いに来ました。」

「あら、そうなの、でも先客がいるんだけど良いかしら?」

そのまま家に上げてもらった。なおきの部屋は二階らしい。先客?誰だろう?階段を登っていると母がこう言った。

「昼から急に熱が悪化してね,今は目を覚まさないの。」

その言葉に背筋が凍った。そして階段を駆け上がり[*Naoki*]と書かれた部屋のドアを開けた。そこには予想したとうり先客と横たわったなおきがいた。

「おっ?やっと来たか。」

「何でいるんだよ。」

「君と同じでここに、いや、、、、用があったからね。それより君がしたいことはできないよ。」

「そうだな。でもそれはかいと、お前も一緒だろ?」

「嫌,違うね。僕はもうほとんどやりたいことは成功したと言っても良い。」

「俺と話すためってことか?」

「話が早くて助かるね。」

「で?なんだ?」

「種明かしをしよう。」

かいとが急に怖くなった。俺の何をどこまで知っているのか全く検討が付かなかった。

「まず君のやりたいことを当てよう。君は俺たち,主になおき,ゆうたを助けたい。」

「うっ、、、、」

「次にりょうやはるき,なおき,ゆうたを救うつもりはもうないね。」

「そんなことない、、、、」

「いーやそうだ,今はね,」

「何がしたい?」

「単刀直入に言おう。薬を使ってくれ。」

「無理だ,お前はわかってるだろ。犯罪だぞ。」

「確かにそうだ。だから俺が今から言うことが全て正しかったらそうしてくれ。」

「考えてやるよ。」

交互に会話していく。しかし話はほとんど進んでいない。俺もこいつも質問で返すから話がまとまらない。その上二人ともまとめるつもりも譲るつもりもない。

「君はコケ探しに反対だ,でも反対して無くしてしまうとなおきがより一層責任を感じるからそうさせない為しょうがなく賛成した。そして君はそこから作戦を立てた。全力でコケ探しをさせないために。だから『なおき次第』でしょ?んでもってコケが見つかったとしても薬を作るからと言いコケをもらったら作戦成功だ。後は作れなかったとか失敗したとか言えば責任は自分に向く。それを勘付かせないためになおきのことを考えさせようとしてあんな言い方したんだろ?そしてなおきにそれを伝えるため今ここに来た。」

「大正解だ。いつから気づいた。」

「さっきだよ。けんじならすぐ病院に向かうはずだけど一度コケを取りに行った。多分ゆうたが起きた時の事を考えてだろ?」

「チッ。」

「こうする事で表面上では何もしてないが表面下では色々なことが起こって全ては丸くおさまる。」

「やっぱりかいとはすごいな。」

「残念だがここからが本題だ。さっきも言ったが薬を作ってくれ。」

「話が飛躍しすぎだ。」

「繋がってないとは言わないんだな。簡単だ,死ぬぞ?」

「俺たちがどうしろと?」

「だから出来ることをするんじゃないか。ゆうたもなおきも出来ることをしたぞ?それに医術も宗教も命をどうするかって考えは同じだろ?」

「頼むから同じにしないでくれ。わかった。出来ることはするよ。」

そしてなおきの家を出た。空は真っ赤に染まっているが向こうには紫色の夜が見え隠れしている。

「けんじいまセンチメートルなこと考えてるだろ。」

「センチメンタルな、なんだよセンチメートルなことって。」

「まぁ頑張ってくれ、杉田先生。」

「任せとけ、あた岡 信者。」

「名前みたいに言うな。」

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