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何度目だろうか。
消えて行く叶を見届けたのは_
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叶と始めて出会ったのは、村の橋にある
少しボロい教会だった。
「おはようございます、サーシャ。」
毎日この会話から始まり
夜になると、魔物を狩りに
静まり返った森へ行った。
『なぁ、叶』
「どうしましたか?」
『お前は__?』
そう聞くと、お前は毎度、
笑って 誤魔化していた。
俺の投げ掛けた問いには答えずに_
…毎日、あいつの元へ行くのが
唯一の楽しみだった。
_あの日までは。
その日は、あいつが教会にいなかった。
村中を探し回ったけれど、
どこにもいなかった。
すると、どこからか
子供の泣き声が聞こえてきた。
『…は?』
『おい、叶…叶ッ!!(震)』
もう手遅れだった。
魔物に襲われていた
子供を 庇ったのだろう。
俺はその日、初めて泣いた。
その時、どこからか…
鐘の音が鳴った_