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塩さんの笑顔っていいよねぇ」
「え、なに急に俺今笑ってないよね??」
「なんか思い出してさ。太智が笑うとみんな笑顔になるじゃん。俺も太智の笑った顔好きだし」
ふにゃふにゃの顔でそんなことを言う仁人に、さては眠いな?と思いつつ少しいじってやろうと言う悪戯心が芽生える。
「嬉しいこと言ってくれるじゃん。なにそんなに僕のこと好きなん〜?」
「うん、すきだよ」
「…わぁ吉田さんほんと眠いんやね」
「太智の笑った顔もバカなことしてみんなに笑われてるのも、真剣な顔でステージ演出考えてる時も全部好き」
「えっ、」
「熱いくせに急に冷めるとこも負けず嫌いなとこも」
「ちょっと待ってっ…!」
「おれとずっと一緒にいてくれることも、全部好き」
怒涛の吉田さんからの誉め殺しにどうしていいかわからんくなる。当の本人はもう瞼がほぼ下がってるし。こんなの言い逃げだ。
俺はパタパタと熱くなった身体を覚ますように洋服を仰ぎながら小さく呟く。
「…なんか熱い告白された気分や……」
「……そうだよって言ったらどうする?」
「え…?」
とんでもないことを言って完全に目を閉じた吉田さん。
「え、え!?は!?待ってこの状況で寝るとかあんの!?」
今すぐにでも叩き起こして理由を聞きたかったのに気持ちよさそうに眠る彼を起こすことなんてもちろんできなくて、残されたのは顔が赤くなった俺だけ。
「起きたら覚えとけよ…」
もらった言葉の数百倍の威力で返してやる…と俺は寝ている吉田さんを見ながら紙にペンを走らせた。
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