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とある国のとある街のアジアンタウンにある小さな中華屋さん。
どうやら最近移住してきた家族で経営しているらしい。
店先で新聞を読みながらタバコを吸っている、緑髪のおさげの男性が店主。
サングラスのため目元は見えず、開いている首元やノースリーブから見える腕には驚くほどの刺青があり只者ではない雰囲気がある。
ただ話しかければ気さくに会話をしてくれるため、見た目で判断してはいけないようだ。
カウンターではピンクのお団子ヘアーの女性が接客をしている。
チャイナドレスではなくカンフー服でなぜか紙袋をかぶっている。
それを差し引いてもしゃべり方や振る舞いから可愛いらしく見え、ほのぼのとした雰囲気も合わさりこの店の看板娘と言われている。
カウンターから覗く厨房では金髪で黄色のお面を付けた男性がせっせと注文の入った料理を作っている。
男性なのに看板娘や店主から「お母さん」と呼ばれているのはこの店の不思議の一つだ。
配達員も兼ねているらしく、持ち前の明るさで出前先や街中でさまざまな住人と交流し、時には相談事にものるようだ。
だが、どれだけ親しくになってもその仮面の下を見た住人はいない。
このお話は一癖も二癖もありそうな中華屋さんの日常である。