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MAKO
『いやぁ、金も入ったことだし、か〜えろ帰ろ〜』
主はノアールを連れてご機嫌で帰宅する。
その道すがら、屋台や骨董品店を冷やかして…
つい色々と買ってしまったのだった。
「主様、これは何ですか」
青筋を立てたナックに睨まれて正座している主。
主とナックの前には変な形の瓶の数々と骨董品の壺やティーカップなどが並んでいる
『…これは服を溶かす薬…こっちは毛を溶かす薬…で、これが〜〜で、こっちのこれが〜〜……』
主は最初こそ申し訳なさそうにナックの表情を伺いながら説明していた主だったが、そのうち楽しそうに購入したものを紹介し始めた。
ナックは頬を引き攣らせて主から変な薬の数々を取り上げた。
『あ〜〜〜………貴重な薬なのに………』
「こんな悪趣味なもの、何に使うんです!?」
『これを元に色んな便利な薬を開発するんだよ!』
主はそう叫んでナックから薬を取り返そうと手を伸ばす。
『「あ」』
その瞬間ナックの腕から瓶が数本転げ落ちて割れてしまった。
液体が混ざった瞬間ぼん!と煙が立ち上り辺りを包んだ。
煙が晴れると、全裸の子どもが2人座り込んでいた。
『あ〜……混ざっちゃったかぁ』
「……これは……どういうことでしょうか?」
ナックは縮んでしまった体をしげしげと眺めて、おや、というような顔になった。
よく見てみると、体中に刻まれていた傷跡が綺麗さっぱり消えていたのだ。
『……じゃあ、混ざったのは服を溶かす薬、若返りの薬、傷を癒す薬…の3つかな』
主は散らばったガラス片の色から3本ほどの瓶が割れたと考察して、何の薬の効果かを分析した。
とりあえず一番体の小さいノアールの服を借りた2人は執事たちに笑われながらもとに戻るのを待つことにしたのだった。
幸い薬の効果は数日で切れて、主もナックもホッとして自分の服を身に着けた。
※溶かしてしまった服はフルーレがカンカンに怒りながら作り直してくれた
『さて…ナックのご機嫌取りのために稼がなきゃ…』
主は仕事をしに行く執事たちと一緒に家を出てギルドに向かった。
仕事が無かったアモンとフェネスのお供でギルドに入ると、主は早速依頼を探し始める。
『討伐系はもう大体やり尽くしちゃったからなぁ…』
「お、お花屋さんの手伝いがあるっす!」
「あ!古本屋さんのセール!?」
2人は別の掲示板を見てチラシを貰ったり次の仕事を決めたりしていた。
『お、薬草採取!……あとは?草むしり…?』
主はしょぼい仕事しかなくて残念そうに窓口に向かった。
[魔法使い様…申し訳ございませんが、草むしりのお仕事は禁止です]
『え!?なんで!?』
[昔…周辺の木々や薬草諸共燃やしてしまわれたので]
『あ〜……なるほど……分かった、私が悪いな』
ギルドのオジサンは申し訳なさそうに、しかしきっぱりと草むしりの仕事を取り上げた。
草むしりはフェネスとアモンがすることになり、郊外の薬草群生地に向かった。
『う〜んと……これか、集める草』
主は毟った草を籠にポイポイと入れていく。
その横で雑草を見分けて袋に詰めるフェネスとアモン。
2人とも植物に関する知識が豊富で作業が速い。
主の籠がいっぱいになる頃には雑草用に支給された袋はパンパンになっており、主は嘗て面倒くさくて全部焼き払った自分が恥ずかしくなった。
[はい、ちゃんと薬草摘んでこられたんですね]
『私をなんだと思っているんだ?』
[破壊神でしょうかね]
『ぐうの音も出ない…』
主はオジサンから報酬のお金を受け取りつつそんな雑談をしていた。
「主様って、本気出したらどんだけ強いんっすかね」
「どうだろうね。俺達が倒せなかった天使を秒で消した方だし…」
「山くらいなら吹き飛ばせそうっすよね」
「確かに」
フェネスとアモンは後ろで主の能力についてヒソヒソと話して、オジサンと目で会話したがオジサンも本気の主の能力を見たことがないらしい。
ノアールに聞いたらある程度は分かりそうだということで、アモンは美味しそうな串焼きを土産に買い、ノアールから情報を引き出していた。
【もぐもぐ…それで、聞きたいこととは?】
「本気出した主様の強さっす。
前、天使っていうのと戦ったときは本気じゃなかった気がするんっす。
だから、本気だったらどのくらい強いのか気になったんすよ」
【………主様は、世界の理を変えられるほどの力を持っている】
「……は?」
【…運命をねじ曲げ、世界を繋ぎ、自分の大切なものを自分の手だけで守り抜けるほどの力】
「…それは、俺達の事っすか…?」
【そう。そして、僕もそう】
「ノアールも…?」
【僕は元々飼い猫だった。だけど、魂を新たな器に縛り付けることで主様の側にずっと居られるようになっている。
もちろん、それは僕も望んだことだったけど。
……君達…狂った愛を向けられなくて良かったね?
主様は狂ってるから、こんなにマトモな愛し方をするとは思わなかった。
……もしかしたら、君達には心を癒す力があったりするのかな?】
「そんな、力はないっすよ…
でも…主様のお心を癒せるなら、なんだってするっす!それに、主様が狂ってるなんて思ったことないっすよ!マトモとか狂ってるとか、どういうことっすか!?」
ノアールはそれには答えず、近くに居た主を手招いた。
『ノアール…』
「主様!?聞いてたんっすか!?」
『うん、いつかは話さないといけないと思っていたしね』
【……もしかして、狂ったのを見せたことがあるのですか?】
『うん。覚えてないけど多分見せたよね?』
「……………はいっす」
『じゃあ、話は早いね。
皆にちゃんと知ってもらわないといけないね。
私がいかに危険人物か…』
主は悲しそうに大きな水晶を取り出して、全員に食堂に集合するよう声を掛けた…
コメント
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うわあああ第9話もめっちゃ面白かった😭💕 まさかの若返り+服溶かし+治癒のコンボで主様とナックが子供になっちゃう展開、笑いながらも「傷跡消えた…!」ってグッときたよ…!! あとノアールの「主様は世界の理を変えられる」って台詞、めっちゃ重くてエモい…! 狂った愛って言葉も気になるし、次の話で水晶で何を語るのか超気になる!! 主様の過去、早く知りたいよおお😭🔥