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｢貴方には完璧を｣

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｢貴方には完璧を｣

第1話 - .

291

2025年06月08日

#stxxx

#桃青

#stcl

#nmmn

#SB

#BL

𝓀𝒶ℴ𝓇𝒾 .⋆𝜗𝜚

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｢貴方には完璧を｣

桃青注意 ┊︎ 活動名有

ご本人様には全く関係ありません

同棲中 . 結婚まで考えてる想定 .

┈┈┈┈┈ ‪‪❤︎‬ ‪‪❤︎‬ ‪‪❤︎‬ ┈┈┈┈┈

side C.

青｢ …出来た！｣

今日の夕食はころん特製オムライス。

最近忙しくて外食とかUberで済ませてたんだけど、たまには良いでしょ？

青｢さとみくんまだかなぁ〜… ｣

今日は遅くまで会議らしいし、先に食べてようかな…

そんな事を1人で考えていると、玄関の方から鍵の音がした。

青｢っ…！！｣

僕と周りに居たペット達は彼の帰りに身体を浮かせた。

( さとみくん帰ってきた… 早く会いたい…！)

だが、僕の足は床にペタっとくっつくように固まった。

こんなの、恥ずかしすぎる。

久しぶりの手料理で気分が上がりすぎてた…

ペット達と一緒にお出迎えなんて子供すぎるでしょ！

そんなこんな考えていると、玄関の方から彼の声が聞こえた。

桃｢みみちゃ〜ん！お出迎え？…んふ、お前ら可愛いなぁ… ｣

愛しいものに向けて掛ける声色。

きっと頭撫でてるんだろうな、犬猫は撫でてもらうの嬉しいもんね…

桃｢ …ん、たぴ。珍しいね、お出迎えありがと｣

たぴ…ずるいっ！さっきまで僕のこと放ったらかしてオモチャで遊んでたくせに…！

桃｢ …あれ、ころんは？｣

…勘が鋭い。流石さとみさんだわ。

……今出るのも癪に障るし、机戻るか…オムライス冷めちゃうなぁ

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

洗面所の方から水の音がして、さとみくんの部屋の方からガサゴソ音が聞こえてくる。部屋着にでも着替えてるのだろうか。

青｢ …… ｣

寂しい、なぁ…

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

さとみくんを待つなりオムライスを前にエゴサをしていると、後ろから腕が回ってきた。

桃｢ …ころん？｣

青｢っ…！？｣

甘すぎる声で呼ばれ、全身が硬直した。

…首筋に顔埋めてるし、髪の毛くすぐったいんだけど。

さとみくんのふわふわな髪の毛を撫で、

その上にバレない触れる程度のキスをした。

桃｢ …冷めちゃうよ。食べよ？｣

青｢ ……もう冷めてるかも｣

桃｢ごめん、結構待たせたもんな… レンチンするよ｣

青｢ …… ｣

桃｢ …ころん？どうしたの？｣

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

side S.

｢冷めちゃったかも｣なんて言われたからオムライスを温めようとして皿に手を伸ばした時、弱い力で腕を掴まれた。

…ゆっくり顔を覗き込むと、ころんは不貞腐れた顔で瞳に涙を溜めていた。

……な、泣いて… なんで！？

桃｢ころん、ころん…！泣かないで、どうしたんだよ…っ｣

青｢ｯ…うぅぅ……っ｣

遂にはポロポロと涙を流し、腕に顔を埋めてしまった。

俺が珍しくオドオドしていると、

ころんがほぼ唸りのような声で話し出した。

青｢さみ”しか”った”っ… ｣

桃｢ ……え？｣

青｢お出迎え行こうとしたけど猫ちゃん達に先越されて、今行ったら子供みたいだなって呆れられると思って行けなかったのぉ…っ！｣

桃｢ …そっかぁ｣

ころんの言葉を聞き、俺は彼の体を全身で抱きしめる。

青｢っ…さとみくん？｣

桃｢ …ころんはさ、もっと甘えてもいいんじゃない？｣

青｢ ……え？｣

桃｢ころんは恥ずかしがり屋だからさ、俺に甘えられないのは分かってるんだけど、心から素を出していいと思うよ｣

安心させるように、もっと強く優しく抱きしめる。

桃｢ペット達と一緒にお出迎えもして欲しいな。可愛い家族に囲まれて幸せな気分になれるし｣

｢子供っぽいなんて呆れないし。そもそも、ころんなら可愛いで完結する話でしょ？｣

青｢っ…可愛くないし｣

桃｢そういうとこ、まじ可愛いんだよ｣

顔を真っ赤にして照れるころんを見て、

俺は机のオムライスに視線を移した。

桃｢ …オムライス、卵カピカピになっちゃうな｣

青｢ …食べよ？ぼく頑張ったんだから｣

桃｢え嘘、ころんの手作り！？｣

青｢そ、そうだよ…っ！食べてくれなきゃ許さないからね！｣

桃｢食べる食べる！早く温めて食おうぜ！！｣

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

桃｢ …… ｣

青｢ …さとみくん？食べないの？｣

俺のは美味そうに見えるよ。俺のは。

まぁ、レンジで温めてる時から思ってたんだけどさぁ…

ころんのオムライス、なんか黒くね。

桃｢ …ころん、それどしたん｣

青｢あ、いや… 最初に作ったの形ミスったし焦げちゃって… ｣

桃｢ …どっちも美味そうなんやけどさ、ころんこっち食いなよ｣

そう言い、ころんに俺の目の前にある綺麗なオムライスを寄せる。

青｢え、いいよいいよ！！そもそも僕が失敗したんだし、さとみくん美味しいの食べて！…ね？｣

桃｢無理。こっち食え。甘えろって言ったろ｣

青｢形が歪でも美味しければいいじゃんっ！｣

桃｢ ……ころん｣

青｢ …分かったよ｣

俺の圧に負けたのか、ころんは俺から綺麗なオムライスを受け取ってスプーンを手に持った。

青｢ …本当にそれでいいの？｣

桃｢うん、ころんの手作りなら全部美味しいよ｣

青｢ ……そっか｣

桃｢美味！チキンライスや！ちゃんと肉入ってる！！｣

青｢くふっ、美味しいでしょ？頑張っちゃった｣

桃｢ ……さとみ家に嫁入りするか？｣

青｢はっ！？// ｣